四阿山
あずまや高原ホテル発8:00→ 根子岳・四阿山分岐11:50→ 四阿山
山頂12:15/山頂直下13:15→ あずまや高原ホテル14:25
天候に恵まれ眺望を思い切り楽しんだ。とりわけ山頂からの360度の眺めは最高だった。だが、やはり標高差800m以上、片道5km以上のハイクアップは楽ではなかった。標高2000m前後からにわかに傾斜が強まり、稜線に出た頃には体力の多くを使い果たしたようで、山頂までのゆるやかな尾根道もかなり応えた。計画よりも30分ほど時間をかけての登頂だった。
元々風の強い山域と聞いていたが、スタートから延々と無風状態が続き、暑くてシェルを脱いでのハイクアップ。だが、すれ違った下山者から山頂は冷たい強風で2分といられないと聞いた。その通り、稜線近くから風が強まり、登頂後の行動食も樹氷の陰に身を潜めるようにしてとった。が、こういう状況下で飲むホットコーヒーは実に旨い。
下山時の雪の状態は場所によって様々。上部は荒れた表面にスキー板が取られ、表面だけが固いモナカ雪に手こずる。所々露出する岩やハイマツにも注意。かと思えば、樹林帯に気持ちの良いバーンが残っていたり。下部はザラメ雪がベースになるも、やはりモナカ雪に突然板が取られたりする。スキーのしかるべき場所に体重をきちんと乗せることが肝要で、勇気を出して思い切ってターンする。時々転びながら皆それぞれに滑降を楽しんだら、ほぼ1時間で下山してしまった。ほぼ計画通りの下山タイム。スマホのGPSアプリのデータによれば、登りの速度は平均2km/時。下山は平均8km/時、瞬間最高速度は22km/時だった。スキーが雪山の強力な道具であることはデータにも表れた。
ところで、もし天候が今回のような晴天でなく、雪で視界不良の状況だとしたら、下山には相当の注意が必要だと思う。だだっ広い斜面も少し方向を間違えると別の起伏をたどってあらぬ方向に下りていったり、登り返しがやっかいな谷に突っ込んでしまったりする可能性がある。今回は眺望もよく、ルート選びに苦労することもなかった幸運な山行だった。