・1978年創設
・東京都山岳連盟所属
・例会毎月第1水曜日

鳳凰三山・地蔵岳

2009/01/11(日)
報告者
浅井
山域
南アルプス
ジャンル
雪山
天候
晴れ
行程

御座石鉱泉8:20~燕頭山11:10~鳳凰小屋手前尾根13:30~燕頭山14:30/15:00~御座石鉱泉16:40

報告

後続の田中組5名の雪道にトレースをつけるため御座石鉱泉8時到着。1時間先行。
御座石鉱泉によると、1月10日(土)は1組4名、1月11日(日)は今までに2組3名入山したとの情報を得る。
人が思ったより少ないのでトレースが心配になるが登りはじめはほとんど雪がない。
西ノ平から燕頭山までのジグザク急登の北側斜面で足首程度の積雪。燕頭山まで延々と登りが続くが今回は荷物が軽いので楽だ。
途中で昨日入山した4人組が下山してきた。昨日燕頭山先の牛首のザレ場がナダレそうなのでそこで断念して、燕頭山に泊まって今日引き返してきたとのこと。
ここまで今日先行した3名を追い抜いてきたのでその時点で私たちが先頭となり、昨日入山した4名もそこで下山したとなると牛首のザレから先はトレースがないと言う事になる。
燕頭山に到着。山頂は平でベンチの横の雪にテントを張ったあとがある。ここから薬師岳、観音岳が良く見える。
途中の景色は建部組の八ヶ岳は赤岳山頂付近に雲がかかっていてあまり良くないようだ。奥秩父の金峰山は晴れ、甲斐駒、鳳凰三山も晴れ。
ここは無風で日差しもあり暖かいが、気温が低いためじっとしているとすぐに寒くなる。
少し下ると牛首のザレで左側が急なザレの斜面だ、鎖が上下に2本張ってあるので心配はない。真ん中あたりの雪が深くなったところで先行した4人組のトレースが終わっている。
ここからが本番だ。膝程度までもぐる新雪に鎖につかまりながら慎重に足跡をつけながら登る。
その先の尾根はまた雪が少なくなるが雪のないところは氷状になっていて気温が低いことを思わせる。
その先の尾根を北側に巻く箇所から次第に積雪が多くなってきて、やっと今回の目的のラッセルになる。
途中中村会長から私にラッセルを交代する。急な登りになると雪が多くなり膝程度までもぐる。
沢の源頭部の斜面のトラバースは雪壁状になって右側が下まで大きく切れ込んでいる。左の潅木、ブッシュにつかまりながら慎重に前に足を踏み込みトレースをつけていく。
さらさらの新雪なの何回も踏み込まないと足元がきまらない。ここで足を踏み外したら一巻の終わりだ。3箇所目の雪壁のトラバースが一番手強かった。
さらに深くなって雪は腿まで、左の手がかりの潅木が少なくやや肝を冷やした。この後急な斜面を10m程登るとやっと尾根にでる。この先鳳凰小屋までは下りになる。
しかし緊張した場面が続き時間感覚が薄れていたのか、時計を見ると引き返す時間13時30分になっている。
途中で追いついた単独行の男性を鳳凰小屋方面に見送り、今来た道を引き返す。
後続のパーティーのために更に足場を踏み固めながら燕頭山目指して降りていく。燕頭山の少し手前で田中組を出会う。
時間が14時20分で途中鳳凰小屋まで幕営適地がないことを告げ、燕頭山にテントを張ることを勧め、一緒に燕頭山まで行く。
田中組はすぐにテントを設営。30分ほど歓談をしたのち15時に我々は下山を開始。なんとか明るいうちに御座石鉱泉までと急ぎ足で下る。
西ノ平らで雪が少なくなってきたのでアイゼンをはずす。御座石鉱泉16時40分到着、なんとか暗くなる前に下山できてほっとする。
最初は雪が少なく先行パーティーがいてトレースがはっきりしていたので、私たちの役目(ラッセル)が果たせないのかと心配していた。
しかし燕頭山先の北側の斜面で存分にその役目が果たせたのでほっとすると共に充実した山行となったことに満足をする。田中組の地蔵岳無事登頂を祈る。
3連休なので中央高速の渋滞を覚悟していたが、それはまったくなく19時30分に自宅に到着。

御座石鉱泉。まだ日が当たっていないので寒い
燕頭山。平でのどかな所。ベンチ横に幕営跡あり
燕頭山先から鳳凰三山・地蔵岳オベリスクを望む
燕頭山先から甲斐駒ケ岳を望む
燕頭山直下の牛首のザレを上から見下ろす。本日のトレースはここまで
鳳凰小屋手前の尾根から鳳凰三山を望む
燕頭山にテントを設営する田中組
西ノ平。かなり薄暗くなってきた