・1978年創設
・東京都山岳連盟所属
・例会毎月第1水曜日

中央アルプス縦走 (宝剣岳~鳩打峠)

2022/09/12(月)〜09/15(木)
報告者
比留麻
山域
中央アルプス
ジャンル
縦走
天候
4日間ほぼ晴れ、時々ガス
行程

9/12(月) 府中5:00⇒松川IC⇒伊那大島駅⇒駒ヶ根駅⇒しらび平駅⇒千畳敷駅→宝剣山荘→伊那前岳→宝剣山荘14:10(泊)
9/13(火) 宝剣山荘6:00→宝剣岳6:15→檜尾岳9:25→熊沢岳11:10→東川岳13:00→木曽殿山荘13:20(泊)
9/14(水) 木曽殿山荘5:30→空木岳7:00→南駒ヶ岳9:20-10:00→仙涯嶺11:00→越百山12:45→越百小屋13:30(泊)
9/15(木) 越百小屋5:30→越百山6:20→南越百山7:00→奥念丈岳9:20→念丈岳10:30-50→池ノ平山12:00→烏帽子岳12:50→鳩打峠15:20⇒松川IC⇒温泉⇒帰京

報告

 中央アルプスは北は経ヶ岳から南は恵那山までを言うらしいが、実際に稜線を通して歩くことができるのは将棋頭山から安平路山の間だと思う。今回の縦走計画はそのうち、宝剣岳から主稜線を奥念丈岳まで南下し、東に折れて烏帽子岳を経由して鳩打峠に下山する3泊4日の行程だ。何年も雨で中止にして、ようやく今年4日間とも晴天に恵まれた。
 まず下山口近くに車を停め、最寄りの伊那大島駅から登山口近くの駒ヶ根駅まで飯田線で移動する。主稜線に並行して北上するわけだが、電車で10区間40分余りかかる距離をアップダウンを繰り返しながら足で南下することになる(長いわぁ)。核心部は4日目、越百山から念丈岳までの藪と、さらにその先の長い下山路だ。

<1日目> この日はロープウェイの終点から宝剣山荘まで。到着後、足慣らしに未踏の伊那前岳までピストンし、北に伸びる将棋頭山までの稜線と、さらに北にある経ヶ岳を確認した。
<2日目> 宝剣岳から檜尾岳、熊沢岳、東川岳を経て木曽殿山荘まで。進む稜線がくっきりと見える快適な稜線歩きだが、高低差が大きくて体力がいる。特に熊沢岳が大きく感じた。
<3日目> 木曽殿山荘から空木岳、南駒ケ岳、仙涯嶺、越百山を越えて越百小屋まで。この日も見通しのいい稜線が多いが、仙涯嶺の手前はルートが稜線を外れていてすれ違いも困難な狭く急なところがあった。空木岳を過ぎると登山者は少なくなり、たまに人に会うとうれしいくらい。展望のいいルートのなかでも、特に南駒ヶ岳は大展望。南駒ヶ岳手前の摺鉢窪は亀裂が見つかってこの夏から立入禁止だが、登山道から見ても両側から崩壊が進んでいて危険が見て取れる感じ。主稜線の南に伸びる安平路山と、さらに南にある恵那山や南木曽岳もよく見える。
<4日目> 越百小屋から前日登った越百山まで登り返し、南越百山、奥念丈岳、念丈岳、池ノ平山、烏帽子岳を経て鳩打峠に下山。越百山の先から奥念丈岳までは笹とハイマツとシャクナゲの藪漕ぎで、場所によって笹は背丈ほどもある。足元をかき分けるとかろうじて下に道跡はあるのだがたどっているとそれがフッと消える、3人で探って復帰する、を何度か繰り返した。覚悟はしていたが、予想どおりの困難な区間だ。もう少し人が歩かないと、このルートは一部消滅してしまいそうだ。奥念丈岳までたどり着くと、その先は刈払いがされていて大感謝。与田切乗越から登り返して念丈岳までたどり着いたところで、ようやくこの日の行程の半分だ。主稜線を東に折れて烏帽子岳までの長い稜線を歩き、予約したタクシーに間に合うように長い下りを駆け下りて鳩打峠にたどり着いた。
 展望のよい稜線歩きと濃い藪のある歩きごたえのある4日間だった。下山後の「信州まつかわ温泉」のお湯はとてもよかった。

まず宝剣岳の登り
檜尾岳と改修なった檜尾小屋
展望抜群の熊沢岳
木曾殿山荘まで下って空木岳に登り返す
強風の空木岳山頂
亀裂が入ったため立入禁止の摺鉢窪
南駒ヶ岳山頂。正面に空木岳
通ってきた仙涯嶺を振り返って
居心地のいい越百小屋
南越百山。歩きやすい登山道はここまで
奥念丈岳までの藪。姿はどこに?
登山道には見えないが、ここもルート
奥念丈岳。長い藪漕ぎ終了
与田切乗越を挟んで手前が奥念丈岳、奥が念丈岳
烏帽子岳の先の烏帽子岩
長い山行終了。鳩打峠に下山