・1978年創設
・東京都山岳連盟所属
・例会毎月第1水曜日

八甲田山(中止)・酸ヶ湯・青函フェリー

2022/08/08(月)〜08/08(月)
報告者
加藤隆太郎
山域
青森県
ジャンル
観光
天候
曇り・晴れ
行程
報告

22-0808月 八甲田山(中止)-酸ヶ湯 八甲田山遭難碑 青函フェリー
 酸ヶ湯キャンプ場はきれいなところだ。昨夜から風が強くテントが膨らんで頭に当たるので何度か目が覚めた。朝見ると倒れ掛かっているテントがいくつかある。支柱が曲がってしまったと思われるテントもある。雨は降っていない。ひぐまさんが言う。「これではロープウェイが動かないかもな。風が強くて山は無理だろう。ロープウェイが動いていたら上まで行ってあたりを少し見て降りてくる?」私は山頂まで行けないのならお金を払って行ってみる必要性はあまり感じない。八甲田山と岩木山でまた来よう。
結局八甲田山登山は強風のため中止した。しかしホテルに朝食を摂りに来ると登山姿で出かけるご夫妻もいた。高齢のようだが大丈夫だろうか。
七沢ホテルでバイキングの朝食1650円、ご存知のようにホテルの朝食バイキングは種類が多く、飲み物も久しぶりのドリップコーヒー、牛乳、ヨーグルト、果物もとる。結果として食べ過ぎたが大満足の朝食となった。十分食べて出発。
ここからひぐまコンピュータが働きだす。本日の変更での行動予定変更だ。
 予定より早めのフェリーに乗船することにして出発。どのくらいは早められるだろうか。予定では14:35発、出発から北海道につくまで4時間かかる。考えてみれば予定ではずいぶんと遅い到着となる。午前11時台に乗る予定にする。
 さらにはフェリーが到着する函館でホテル「きらら」に宿泊予定だったがこれをキャンセルし羊蹄山山麓の「蝦夷富士小屋」まで行ってしまう。そうすれば「きらら」に宿泊した場合の朝4:00出発を7:00ぐらいまで繰り下げられる。
 フェリー乗り場までの途中にある八甲田山の遭難碑を見学して、北海道に着いたら函館で寿司の昼食を摂る。なるほど。
次々と電話をして予定を変更した。電話はナビゲータ-の仕事だ。「きらら」の違約金も発生せずよかった。
 青函フェリーは始めて乗るので楽しみだ。フェリー乗り場には大きな駐車場がありトラ
ックや乗用車、オートバイが止まっている。フェリーの桟橋は3箇所あり我々は2番桟橋前に車で並ぶ。乗車時間まで車の中で待つ。時間になるとトラック、乗用車の順で乗り込みが開始される。
 船には畳の仮眠の取れる部屋、いす席がある。4時間あるから仮眠も十分取れるだろう。ひぐまさんは仮眠室、私はいす席でフェリーを楽しんだ。フェリーの4時間は長いがあまり退屈しないで過ごせるだろうと考えていた。それは当たった。ぼんやりしたりうとうとしたりとりとめもなく何か考えたりと時間は過ぎていった。
 函館に近づくと乗客の多くは甲板に出て陸地を眺めている。写真も撮る。ここでひぐまさんが「シャッターを押してくれませんか」と近くにいた女性に頼んだのだが、普通は言葉で頼む。ひぐまさんはカメラを手に笑顔で女性の方に近づきカメラを手に2渡ほど肩をすくめて見せた。これは言葉で説明してもわかりずらいと思うが、なかなかそれはチャーミングだったのだ。写真を撮ってもらって「おねーさんはバイクで北海道を? 一人で?」と聞いている。服装でバイク乗りだと分かったようだ。「どちらの方面を?」と次々に質問をする。ひぐまさんのコミュニケーション力の高さを改めて目の当たりにした。
 ひぐまさんは自営業で初対面の人ともすぐ話しいろいろと状況を聞き出すことが仕事上必須だ。「だからね」と本人は言うが、私には生来のものにも思えた。またその能力を使って若い時にはきっと・・・・いやそこまで言うと余計だ。
 コミュニケーション力の高さと言えば、重本さん大嶌さんもつぼさんも忘れてはいけない。二人は営業経験が長く、つぼさんの仕事はコミュニケーション力が高くなければ勤まらない。人と話をすることを楽しむ能力が必要だ。吉村さんのコミュニケーション力はまた違う形だ。山で一緒にいる時間が長いといろいろおもしろい。

 函館着、ひぐまさんは函館出身で函館に詳しい。ここで「函太郎」という回転寿司店にいく。なるほど寿司がおいしい。二人で4870円少し高い。店を出たところでぽつぽつと雨が降り出した。車から「蝦夷富士小屋」に電話、明日は予約済みだが今日泊まれるか問いあわせる。「4人部屋ですが」とのこと。全く問題はない。
 函館から蝦夷富士小屋までは滝の中車を走らせているようだった。ワイパーを最速で動かしても前が見えにくい。タイヤが浮くのではないかと心配になるほどだった。
大雨の警戒警報が出ている地域だったのだから無理もない。ひぐまさんはこの豪雨のなかをけっこうなスピードで車を走らせる。技術と経験がものをいう。
函館から羊蹄山山麓までのあいだの雨はすごかった。この雨と幌尻岳登頂前日の雨と越後駒への銀山平での雨がわすれられないものになりそうだ。
 青函フェリーの時間を早めた。それでも蝦夷小屋についたのは日がとっぷりとくれたころだった。夕食は各自持っていた食料ですます。
夕食後の酒タイムはひぐまさんの会話力が遺憾なく発揮された。若い女性2人組、前から宿泊のキャンピングカーの家族、遅くなってから来た男性2人組、小屋の奥さんこれらの人々全員と余すところ無く十分会話をしたのだ。これにはまた驚いた。
遅くなってきた男性2人組は幌尻岳、十勝岳と登って明日羊蹄山に登るのだそうだ。1人の靴底がはがれてしまって針金で修理をしていたが難しそうだ。

今日小林さんから幌尻岳不参加のメールが来た。ひぐまさんはがっかりした。イドンナップに小林さんが自転車で現れるのを楽しみにしていたから。皆思いは同じだろう。不参加の理由が良く分からない。年金がどう山行に関係するのか今度会ったら説明してもらおう。ひぐまさんは道路を走っていて自転車の人を見ると小林さんではないかと思って止めそうになっていたぐらいだから。重本さんも残念がっていた。
 蝦夷富士小屋泊