【会研修】山のファースト・エイド(山の救急法)
①講習の範囲・目的
②山の特殊性
③事故事例のはなし(救出と行方不明とのギャップ)
④登山計画からFAパックの中身を考える
⑤状況評価 (発生原因・リスク・数)
⑥出血のコントロール(洗浄、圧迫)
⑦三角巾の使い方
⑧脱水・熱中症と低体温症
⑨骨折、捻挫の処置
⑩搬送法
⑪救助要請の方法
⑫シナリオ・トレーニング
【会研修】山のファースト・エイド(山の救急法)について、講師二人をお招きし講習会を行いました。 研修最後のシナリオ・トレーニングでは、講師SN女氏の迫真の演技に参加者はたじたじになりながら遭難対応を行いました。(...せっかくいろいろ仕込んで頂いたのにそれに気付かず(注意が届かず)すみませんでした)
・講習の範囲・目的から始まり、山の特殊性をチーム分けで発表、事故事例の話他、通常3、4日掛けて行う内容を、私達の実情に合わせてくれた形で1日と言う短い時間で適格にご指導頂きました。 また、シナリオ・トレーニングでは、これが正解という答えは無い、とした上で、置かれた状況において最良の出来ることを考え、動くことを教えてもらいました。
*私達の対処において、現時点における”出来ることの限界”、および、遭難対応しながらも”自分達を守る”ことの大切さを教えてもらいました。 TT講師、SN講師に感謝します。ありがとうございました。
【参加者の感想】
・はし)こういう人いるよねー、自分も大丈夫って言っちゃうよねー、と、声は掛けるものの、その先まで踏み込めない自分に気付きました。でも、このまま放っておいたらマズイ、最悪命に関わることを的確に冷静に説得、対応することが如何に難しいか、良い経験をさせてもらいました。あと、早速、持ち物に名前を書きました。 講師、研修部の方々、ありがとうございました。
・Y原)ひさしぶりのファーストエイド研修。凝縮された内容で、とても有意義な研修でした。
前にやったことがあるものもほぼ忘れていたり、なかなか思い出せなかったり・・・。シナリオトレーニングにいたっては、しどろもどろの極みに(^^;)
講師の方もおっしゃっていましたが、ファーストエイド研修は、アップデートしながら繰り返し行っていくことが大切ですね。講師のTさん、Sさん、参加いただいたみなさん、どうもありがとうございました。
・瀬かわ)本番さながらの午後後半のシナリオトレーニングはとっても考えさせられた。遭難者に出くわしたとき、だれかが遭難したとき、リーダーやメンバーはどうすればよいのか。頭ではなんとなく分かっていてもいざ直面したときに、考えるべきこと、すべきこと、それらの優先順位を冷静に判断することの難しさを実感。これ、標準手順がわかるチャートみたいなものをつくっておいて、山行に携帯できるようにするのがいいと思いました。会の中でも機会を作ってやったらいいと思う。午前からのファーストエイドは、受講前は正直のところ使う場面ってあるんだろうかみたいな距離感でしたが、止血、消毒、ねんざテーピングのキホンを復習できたのはやはり収獲でした。伸縮包帯は救急品リストに加えます、軽いし。研修部のみなさん、ありがとうございました。
・H政)研修に参加して今まで知っていた事以外にもたくさんのことが学べました。
今回の研修では、まず(パーティー)の安全が最優先であること、ともすれば忘れがちになるので改めて自覚しました。
そのほか現場の状況や救護者の状態などの確認の方法等細かく教えていただき大変勉強になりました。
又、簡単なテーピングや搬送方法も知ると知らないでは、まったく違いが出ます、この程度で十分と思いますこれ以上やっても覚えられません。
今回一番考えさせられたことは、救護者の状況を見極めることと、救助が必要かの判断です。
上記の判断は、私の場合は一時的な応急処置しかできないので、基本的には救助要請をすることだと思いました。
.加藤)
一日の研修としてこれほど高密度のものは少ないだろう。短いところでは5分という時程もあり綿密に立てられた計画であることが分かる。その結果としてこれほど多くのことを学んだ一日研修はなかった。講師のお二人に心からの御礼を申しあげます。
最も大きく自分が学んだことは、山はいつでも重篤な事故の危険性があり、パーティと自分の非常事態の対応だけでなく、出くわした負傷ハイカーの救出にも全力をつくす必要があるということであった。この一点を取ってもこの研修が有意義であった。またつくづく自分が半人前のハイカーであることが確認された研修でもあった。
以下に研修の感想などを記させていただく。
山の特殊性・・・・これは分かっているつもりで明文化したことはなかったが、美しいがかなり特殊な危険な環境であることを意識できた。
事故事例・・・・自分が事故に遭いなくなったときにも備えて、持ち物に記名する。ザックに記名したことなかったなあ。
登山計画からFAバックの中身を考える。・・・・正直、自分の乏しい経験で必要だったものを持ち歩いていた。重さと使用頻度、何を持ち歩くかもう一度考えてみたい。
遭難者に出くわしたときの状況評価・・・・自分、パーティの安全を確保し後遭難者に対応する。確かに安全そうに見えても落ち着いて状況を確認してから対応することが大切。
一次評価・・・・ 呼吸器 循環器 神経
エマージェンシーロールの仕方・・・・動けない場合必須の知識だ、手を伸ばして頭を動かさないように何とか前よりは出来そうな気がする。
二次評価、出血のコントロール、三角巾の使い方、脱水、熱中症と低体温、骨折、ねんざの処置、手首の骨折、足首のねんざ、頭部裂傷、骨盤骨折、搬送法と具体的に学んだ。
救助要請の方法・・・・警察か消防か迷うがこれからはもう警察に決めた。計画書にも地元警察の連絡先を入れているのだし、「山岳遭難です。」という言葉とアプリで自分の位置を確認できた場合はそれを知らせる。またココヘリも使っていこう。
シナリオトレーニング・・・・圧巻の演技力で驚いた。でも確かに有りそうな状況と、被救助者がおとなしくはじめから協力的だとはかぎらない場合など、勉強になった。本当にありがとうございます。
過去に自分が出くわした要救助者への対応が反省された。
山岳部、ワンダーフォーゲル部などで山をする者の基礎を叩き込まれた経験がないということなのかとも思ったが、楽しいだけの山などあり得ないのだから自分がもっと学ばなければいけなかったと思った。