・1978年創設
・東京都山岳連盟所属
・例会毎月第1水曜日

越後駒ヶ岳

2021/10/09(土)〜10/10(日)
報告者
加藤隆太郎
山域
甲信越
ジャンル
秋山登山
天候
快晴
行程
報告

20211009-10 越後駒ヶ岳 

大成功越後駒ヶ岳山行!! と言いたい。Sリーダーは企画も入れると4回、私は銀山平に3回テント泊をしての登頂だ。今回はさらに天候に恵まれた。快晴・錦秋の大きな山を心ゆくまで楽しむことができたのだ。
今回は「キリマンジェロ・M」こと「トムラウシ・T」が久しぶりに同行した。今回「トムラウシ・T」から「キリマンジェロ・M」に改名した。相変わらず元気一杯である。
ナビに従って進んでいたのだが銀山平に近づいてトンネルが現れず山道をうねうねと進む。ナビを見ると折れ曲がった山道のとなりに一直線のトンネルが見える。なぜこちらの道を選択したのか。明らかに遠回りだ。トンネルの出来る前の道か、それならもう車の数はほとんどないのではないかと考えるが、結構降りてくる車とすれ違う。私はあとで分かったのだがこの道は越後駒ヶ岳登山口にいたる道なのだ。ややしばらく進むと登山口についた。まだ結構なかずの車が駐車している。トイレもあり広い場所が駐車場になっているのだが、こちらに泊まるつもりだろうか。明日のことが少し気になる。
夕闇がせまる銀山平テント場に到着、女性達は早速温泉に向かう。こちらに向かう途中では雨がぱらつく所もあり心配はしていないがなにしろ天候はあちら任せのことなので晴れてほしい。今までのことは言うまい。愚痴になるから。しかし晴れてほしい。テントの中での宴会が進み外に出てみるとテン場の空には星がこぼれんばかりに夜空を飾っている。すごい星空だ。これなら大丈夫明日に期待が出来る。
 9時前には就寝し午前3時起床、まだ暗いが片付け・お湯沸かし・朝食・テント撤収と手早く進む。暗い中を登山口へむかう。
 登山口へ向かう山道に登山口のかなり手前から車が駐車している。三脚やカメラを持った人が多い。登っていくとさらに道路に駐車している車が増える。山に向かっている人よりもどうやら滝雲・雲海・日の出を狙ってのカメラマン達のようだ。
 午前5:00頃登山口に到着したが駐車スペースなどありはしない。すでに満杯で道路にあふれるように駐車している。駐車場を過ぎて進んでみるがこちら側もちょっとしたスペースにはすでに車が駐車している。途中一台ならどうにかおけそうなスペースを見つけて車を一台にする。Sリーダーが荷物をまとめてこちらの車に移動し、自分の車をスペースに駐める。その間にも車が次々上っていく。駐車場に戻ってみるとやはりすでにさっきあったスペースはない。散々探してやっと一台のスペースに駐車することができた。
 大分明るくなってきた。登山口は枝折峠頂上バス亭標高1065㍍だ。アップダウンはあるだろうが約1000㍍を登る。時間は午前5:30、大分遅れたが落ち着いて出発する。この段階で帰りはヘッデンの可能性もありうると覚悟を決める。仕方がない安全第一でいこう。
 天候は文句なしの快晴、登山道は歩き出してすぐ尾根道になるので見晴らしが素晴らしい。東西は素晴らしい山脈が見える。正面には越後駒が大きくはじめから見えている。会津駒ヶ岳からみた素晴らしい山容そのままだ。歩き出して30分ぐらいは滝雲・雲海の撮影にきたカメラマン達が登山道に多い。コンパクトカメラやスマホを持った観光の人達も居る。それはそうだろう。緊急事態宣言、蔓延防止も解除されての快晴の休日だからみなさんどこかへ出かけたい。ここからなら東の山脈から昇る朝日も狙える。
水を含んだ赤土の道を登っていると、日が東の高山から昇るってくる。強烈な光が差してそちらを見ると思わずまぶたを閉じるぐらいまぶしい。何度も言うが快晴だ。すでに1000㍍を越える登山道の空気は涼しく引き締まっている。
東西に山々が居並び快晴の空の下正面には越後駒が見えているのだ、景色に見とれて思わず何度も立ち止まってしまう。
東の遥かしたに見えている大きな川が、大きく蛇行している上に霧がかかっている。その様子が、巨大な龍のようにまた龍が潜んでいるように見える。しばらく見ていると動き出しそうだ。
山は錦秋に彩られている。よく山は新緑と紅葉の季節が良いと言われるが全くその通りだ。
 7:40小倉山到着。予定より30分遅れている。Sリーダーがヤマップを見て「68%のペースだ。思ったより遅い。」「少しペースを上げますか?」「そうですね。」時間のことがやはり気にかかる。少しペースを上げていく。しばらく進むと前に3人のグループが居てその先頭に歩いている人がいろいろな山のこと山道具のことをしゃべり続けている。
 「この前来たときは雪渓が残っていて軽アイゼンでは効かなかった」とか「北海道の山の形は三つのタイプに分けられるんだけど」など「何いってんの山毎にみんな違いますよ」Sリーダーの突っ込み。
この先頭の人は他の二人と年が離れているようすだ。ずっと若い。山の案内をしているようだ。この人達のペースにあわせていくとちょうどよいペースアップになる。
山のペースは難しい面があるがとても大事だ。私などは最近自分のペースがわかりにくくなっている。どのくらいペースで登りどのくらいの間隔で休めばいいのか、日に寄って自分の適正なペースはちがう様な気もする。ゆっくり行けば良いのかというとそれだけでもないようだ。これはしばらく考えながら歩いてみたいと思う。
今回私は駒の小屋9:30着、これは予定より30分早い。これは前駒ヶ岳で休む予定が、前駒ヶ岳がどこか分からなかったため休憩をとらなかったことと、ペースを上げすぎたことが原因だ。この前の乾徳山では調子よく歩いていたのに岩場の前で突然くたびれた。
また普段のトレーニングの内容にも影響される気がする。10月からトレーニングを少し変えている。効果が出ればこの内容が良いとなる。
駒の小屋にザックをデポして山頂を目指す。山頂への道も山頂からの展望もとても素晴らしい。気分が高揚しすっきりと晴れ渡ってくる。いつもより少し長めに山頂で時間を過ごした。
駒の小屋に戻って昼食を摂る。私は最近よく食べるカレーメシ、本日はキーマカレーお湯を注いで5分蓋をはがしてかき混ぜているとキリマンジェロ・Mが「かれーしゅうがすごい!」と大声で言う。これが私には「加齢臭がすごい!」に聞こえる。思わず「失礼な発言!」と返す。しかしキリマン・Mがいったのは今食べようとしているカレーメシの臭いのことだ。
何年か前自治会の副会長をしたとき、会長が75歳もう一人の副会長が73歳私は55歳だった(もう15年も前のことか)集まりがあるとき副会長は必ず湯上がりの臭いがした。会長の方は気にしていないので加齢臭が強かったのを思い出した。私も今週中には71歳になる。日月は齢を重ねると瞬時に過ぎる。と感じるという。内容を濃くして生活のマンネリ化を避けて生きたいものだ。
どうやら越後駒ヶ岳のコースタイムは少し多めに取ってあるようだ。1時間ほど遅く出発し帰りはヘッデンかと覚悟したが予定時間通りに下山できた。

今回の山も大成功をおさめました。何回もテント場からむなしく帰った越後駒ヶ岳そして今回の大快晴でしたから、忘れられない山になりました。Sリーダー始め皆さんありがとうございました。