谷川 湯檜曽川 白樺沢&袈裟丸沢遡行
10月2日(金)
調布 = 24:30 道の駅「みなかみ水紀行館」(泊)
10月3日(土)白樺沢
道の駅 05:00 = 朝日岳登山口駐車場 5:30 ~(新道)~ 07:40 武能沢出合付近(荷物デポ)09:00 ~ 湯檜曽川本谷入渓 ~ 09:50 白樺沢出合 ~ 10:45 白樺沢と袈裟丸沢の出合(白樺沢へ)~ 15:30 登山道 ~ 16:30 武能沢出合付近(泊)
10月4日(日)袈裟丸沢
武能沢出合 06:50 ~ 07:30 白樺沢出合 ~ 08:00 白樺沢と袈裟丸沢の出合(袈裟丸沢へ)~ 12:05 登山道 ~ 13:30 武能沢出合(荷物回収)~ 16:30 ロープウェイ駅 ~ 16:45 朝日岳駐車場
今年はぜひ谷川の沢に行きたいと思っていた。Kリーダーに声をかけて、白樺沢と袈裟丸沢の日帰り沢2本を楽しむ予定をたて、Hさんも加わり3名での山行となった。
山行詳細
10月2日
私の仕事のトラブルで出発が遅れる。途中買い出しをして、道の駅みなかみに到着する頃には日が変わっていた。KリーダーとHさんは寝酒を、私は眠気に勝てず、すぐに就寝。
10月3日
道の駅から白毛門岳(朝日岳)登山口駐車場に到着。5時過ぎだがすでに多くの車があった。沢装備のパーティーも何組かいたようだった。我々も準備をするが、やたらと荷物が多い。今回は幕営地に荷物をデポしてからの遡行予定なので、行動中は日帰り装備で身軽だ。デポできるから多少荷物が増えても大丈夫だと思っていたが、増え過ぎてしまったようだ。
駐車場から湯檜曽川沿いに新道を歩いて幕営予定地の武能沢を目指す。9月の豪雨により、途中の西黒沢は荒れ、対岸の沢(ゼニイレ沢?)も大きく崩れていた。
武能沢に着いて、幕営地を探す。Kリーダーが登山道を少し戻って湯檜曽川側に入ったところに適地を見つけた。ここに荷物をデポして、入渓準備を整える。
武能沢に入渓、少し下降し、湯檜曽川本谷へ降り立つ。上流左岸には岩壁が見え、開けた河原がスケールの大きさを感じさせる。期待に胸が膨らむ。
武能沢出合からすぐの魚止滝は残置を利用して右岸から。続くゴルジュを抜け河原をしばらく歩くと、まるでプールのようなナメ床が現れた。そこからすぐが白樺沢出合だった。本谷を行ってみたい気になるが、今回は白樺沢だ。本谷は来年の楽しみにとっておこうと思う。
白樺沢に入ってすぐ、淵の奥に3m滝が見える。淵の深さは腰以上ありそうだ。寒いので右岸のバンド状を行くが、足場がヌメる。先行したKリーダーにロープを固定してもらい、後に続いた。ここで私は新しく購入したハンマーでハーケンを打ち支点としたが、ちゃんと効いていたようだ。
ウォータースライダーが出来そうなトイ状滝を越え、少し行くと袈裟丸沢との出合にかかる大滝が見えてきた。大滝は40mあるようで、見栄えが良い。この大滝は左壁を行く。下段は傾斜が緩い。中段に差し掛かりロープを出す。Kリーダーがトップで残置ハーケンと灌木に中間支点をとった。私は自分で打ったハーケンで初自己確保。中段上でピッチを切り、2ピッチで上まで上がった。なかなかの高度感だった。
しばらく歩くが、次第にヌメリが強くなる。3人ともラバーソールだったのでフェルトサンダルを装着した。(KリーダーとHさんはフェルトの感覚が好みではなかったらしく、最終的にはフェルトサンダルは脱いでいた)
小滝をいくつも超えると、6m堰堤状が現れた。右の水流のある方を登る。中段にロープがあり、足がかりにするが、ガイドブックの通り滝頭にホールドが乏しく、最後の一手に苦しんだ。後続はロープで確保。
8m滝はKリーダーが左壁の草付きをトライするが、2m程あがったところでホールドが剥がれ、ヒヤリ。幸い上手く着地でき、事なきを得た。高巻きルートを探すが見つからず、結局左壁草付きを登ることに。
その後も次々と小滝が現れる。どれもホールドはあるがヌメリが強く、一歩踏み込むのに勇気がいる。
次第に沢幅が狭くなってきて、1300m付近で二俣となる。左右ともに4mほどの滝がかかっていて、その滝の上が登山道になっている。どちらもヌメリそうだが、右の滝を登って登山道(国道291)に上がり、白樺沢の遡行を終了した。
登山道を1時間程歩き、武能沢近くの幕営地へ戻り、すぐに夕食の準備に取り掛かる。この日は鍋だ。調理はガスで。暖かい食事が体に染みる。もちろん焚き火もした。やはり焚き火を眺めながらのお酒は最高だ。
10月4日
翌朝は4時に起床。出発は予定より1時間遅れた。袈裟丸沢出合までは前日と同じ道のりだ。さすがにサクサク進む。白樺沢と袈裟丸沢の出合に到着、今日は袈裟丸沢へ。
出合の7m滝を右から越えていくと、昨日は見えなかった2段25mが姿を見せた。この滝はとても美しかった。ガイドブックの通り右壁を登る。下段は傾斜が緩いが、上段は立っている。中段からは残置ハーケンを利用してロープを出していく。ここは私がリードで行かせてもらった。リードの緊張感はフォローのそれとはまったく違った。クセになりそうだ。
送電線の下にある2段逆くの字滝の上段は、ガイドブック通り細かなホールドを拾って登った。
8m滝は、巻くことも多いようだが、ヌルヌルの右壁をトライ。1本目は灌木で、2本目はハーケンを打って中間支点とする。ハーケンを打つのに適したリスがなかなか見つからず、緊張した。その後も白樺沢同様に次々と5~10m滝が現れる。ヌメる滝が多く、数ヶ所でロープを出した。
しばらく行くと、ガイドブック通りCS3m滝上の登山道(国道291)に出た。ここで袈裟丸沢の遡行は終了。前日同様にこの登山道を下山、幕営地にもどりデポした荷物を回収した。帰りは一ノ倉沢寄って大岩壁を見学。スケールの大きさに圧倒された。
今回のメンバーは皆、谷川の沢は初めてだったが、明るく開放的で爽快な沢登りを楽しめた。また、個人的にはハーケン打ち、リードでの登攀など経験させてもらい、レベルアップ出来たと思う。とても充実した山行だった。