五竜岳
20200921-22五竜岳2814㍍
遠見尾根を行くコースだ。一昨日の登り一本勝負のようなきつさはなく行けるはずと考えている。ゴンドラ、リフトを乗り継いでピクニックコースの周回が作られている所を歩き出す。霧が出ており寒い。カッパを羽織って出発する。
遠見尾根は小遠見山(ピクニックコースの終点)、中遠見山、大遠見山、西遠見山、白岳とピークを繰り返して次第に登って行く。予想通り光岳のような過酷さはなく無事五竜山荘に到着、ここもディスタンスをとっているためいつもなら8人詰めるところに2人で寝られる。ちょっと待て16人だったかな。それは考えたくもない混雑だが。五竜山荘の夕食はカレーにおかずがつく。おかわりはカレー一皿ごと、Sリーダーは3杯、私も2杯食べたがご飯の量が多く少し苦しい。
朝4時半頃皆さんが起き始めるので私たちも何となく起床し山頂を目指すため荷物整理を始める。五竜山荘から頂上往復2時間ぐらいだ。ヘッドランプをつけて歩き出す。400㍍の高度差のちょうど半分ほど来た所で座ってご来光を待つ。東は雲海だ。赤く染まった雲海の地平から次第に太陽が昇る。何度見ても荘厳なドラマだ。太陽が昇り振り仰ぐと白っぽかった空が一気に青くなっている。
山頂への道は岩場で落石をしないよう注意して登る。途中で昨日であったグレースさんとまた会う。昨日は予約がしてなかったのでテント場が借りられなかったとのこと。昨日外人さんがテントがはれないでテント場をうろうろしていたので、何人かの人がそのことを話題にしていた。
Sリーダーが昨日はテント場の空きがなくてどうしましたか?と尋ねると「山頂でテントを張りました。」とのこと「ここはだいじょうぶね。もっともっとあぶないとこたくさんあった。」
ブラジル人にして7年掛けて日本300名山の覇者である。こんなことは何でもないのであろう。しかし、どんな危険な目に遭ってきたのか聞きたくなった。昨日「財布はびんぼうね。でもこころはお金持ち。給料はみんな山につかった。」と言っていた。少し大げさな言い方をすると見た目は小柄な女性だが、ある意味ではメーターを振り切って生きている人だ。ちょっとした鉄人である。心惹かれながら「ではまたどこかで」と分かれる。
岩場を登っていく。景色がどんどん広がっていく。昨夜食事をするところで一緒だった40台の夫婦、「私はご来光を頂上で見て泣いてしまいました。頂上でご来光を見ることを進めていただき本当にありがとうございました。」と言っていた。確かにこの広大で荘厳な景色を見つめていると涙が出そうになる。
一昨日からまるで小学生に戻ったように私たちなりに冒険をしてきたが、心も少し感性豊かに戻れたかな。
五竜岳はとても素晴らしい山でした。Sリーダーいつもながら多くの企画ありがとうございます。とても楽しかったです。