池口岳
8日:調布IC5:00~飯田IC7:00~池口登山口P9:20/9:25~黒薙11:35~ザラ薙平(テント設営)12:40/13:05~ジャンクション14:20~池口岳14:45/16:00~ジャンクション16:20~ザラ薙平17:35
9日:ザラ薙平4:20~黒薙5:25~池口登山口P6:50
今回、二百名山でもある南アルプスに一番南に位置する山、“池口岳”を目指す。
標高差1300m、距離は往復で約19km、コースタイム約10時間~12時間とかなりハイレベル上級者向けな山だそう。なので、日帰りではなく、テント泊で計画をたてて頂く。
テント場から水場はあるが往復45分なので、あえて一人:水4㍑+酒を担ぎ上げる。
8日:調布IC~飯田ICまで2時間、飯田ICから登山口まで2時間半。かなり山深い場所。
登山口近くの避難小屋で車を停め、車から外に出たとたん、アブなどの虫がまとわりつく。想像はしていたが、厄介だ。体中虫よけを吹きかける。
登山口から、松と唐松の樹林帯で比較的なだらかな山道を淡々と登る。とても歩きやすい。時折吹く風がとても心地良い。段差や木の根もほとんどなく時間も忘れて高度を上げる。(それもそうだが、登山口から虫に追われ、休む暇を与えてくれない状況であったのも事実。)
途中、標識が①登山口、④徳造平、⑤入野平、⑦山の神、⑧面切、⑪牛首、⑮~⑯間黒薙、と標記されている。
我々のテント場であるザラ薙平は23と目安になりありがたい。(因みに池口岳は30のよう。)
黒薙まで来ると、やっと展望が開け、今回目指す山、池口岳を望む事が出きた。
登山口から約3時間15分でザラ薙平テント場に到着。
テント場は、勿論貸切、。平坦地でとても雰囲気の良い場所だ。
テントを設営し、昼食をいいただき、今度は空身で池口岳を目指す。
空身になると足取りも軽く感じるせいか、A氏はがぜん速度を速める。(いくら何でも速すぎ~!)
初めは、平坦な道のりではあったが、途中からは急斜面が連続し岩場も出始める。徐々に疲れが出て来て、急登ではかなり息が上がってきた。テント場から池口岳まで、1時間40分。この間はかなり長く感じたが途中、今回の目的でもあった‘光岳のテカリ石’や‘イザルガ岳’の全容を見ることができて、テンションアップ!更に歩いていると石段の合間から神々しく白く輝く‘ギンリョウソウ’が咲いていた。思わずシャッターを切る。頂上直前でまたパワーをいただく。
池口岳の頂上は、こじんまりとして展望もなく、200名山ではあるが、地味な感じ。まっ!これはこれ~!なんて思っていたが、池口岳から光岳を結ぶ稜線の南側は、大井川の源流部にあり、本州唯一の原生自然環境保全地域で、人の手がほとんど加えられていない手付かずの自然が残されている場所なのだそう。
池口岳は双耳峰であり、本峰の北峰と南峰に分かれている。北峰から南峰まで約30分往復で1時間なので、南峰まで足を延ばす計画。南峰までは、ほとんどの人はいかないようで、踏み跡もうすく、足元は笹で覆われて歩きずらい。途中まで試みるが、時間はすでに16時近かったので、南峰まで行くのを諦める。
テントまでの下山中、他にギンリョウソウはないか、探しながら歩くと、あちらこちらに咲いていた。見つけるごとに癒された。
テント場に着くと早速持ってきた酎ハイを水筒に入れてある氷と一緒にいただく。いつもこの瞬間がたまらない。
初めは外で宴会。体も冷えて来た頃テント内で暖を取りながらまったり…。19時には床に就く。
ところが、夜中外で何やら足音…。鹿が外でウロウロしていたらしい。キーキーと鳴いている。それが気になり、目がランラン。ほとんど眠りに就けず夜を明かした。
9日:3時20分起床。4時15分出発。
下山はサクサク…。約2時間半で登山口へ到着。
汗だくなので駐車場で身支度をしている間に虫の餌食になり、あちこちぼこぼこになってしまった~!ショック~~!!
今回の山行は、200名山にも関わらず、超マイナーな山。上級者向けと謳っているいるので、どんな山なのか興味があった。山道はほとんど樹林帯で歩きやすく何の問題もない。頂上直下に近くなると急登や岩場も出てくるが、特に危険なところは無い。頂上はパッとした感じではない。ただ、コースタイムが長く、体力勝負的な事もあるのかもしれない。
光岳のテカリ石が途中から望めるのは価値があるように思う。それと、日本で数少ない原生自然環境保全地域だという事。
全体的に池口岳は、山深い場所でなかなか行きにくいが、とても優しい山と実感する。