双六岳
7/22 府中スマートIC 15:00=中尾温泉 民宿泊
7/23 新穂高温泉P 6:30~笠新道登山口7:15~わさび平小屋7:30~鏡平小屋11:50/12:20~弓折分岐12:30~双六小屋15:10(泊)
7/24 双六小屋5:30~双六分岐6:00~双六岳6:50~中道稜線分岐7:15~双六小屋8:20/8:45~鏡平小屋11:05/11:30~わさび平小屋13:15/13:35~新穂高温泉P15:30
7/23 小雨降りしきる中、一縷の望みをたよりに新穂高温泉をスタート。想定外の梅雨明けの遅さにテンション低い私に、「遅い梅雨明けは、ままあるよ。花は、雨に濡れた方が奇麗だしね。」「花見平の花畑が、楽しみ」の両ベテランの言葉は心強い。
笠ヶ岳山荘の今季休業の看板を横目に進む。コロナ禍の今年度、山中で宿泊を伴う山行は、例年以上に、小屋、テン場の運営状況の確認、小屋、テン場の事前予約が重要ポイントである。予約困難と言われた双六小屋。事前に何回も現地と登山道等の確認をしてくださったHさんのお陰でなんと予約もスムーズに!!!(数百回掛けても電話がつながらなかった人もいるそう。)
20日の小屋開きの3日前にかかった秩父沢の橋を渡る。登山道脇の沢は、いつになく水量が多く、音を立てて流れていく。キヌガサソウの群落。そしてミヤマキンポウゲ、マイズルソウに導かれるように、鏡平小屋に到着。昨年の改装工事がまだ続いていているのは、コロナのせい??
汗?雨?雨具の中はびっしょり濡れてしまったが、あと2時間であの強力な乾燥室が待っている!と思うと歩みが軽くなる。次々と現れる瑞々しい花々。ヨツバシオガマ、ハクサンチドリ、ダイモンジソウ、ミヤマダイコンソウ等々、雨雫を湛えた花びらは、Y氏のおっしゃるように艶やかで晴れの時とはまた違う美しさがある。そして、昨年は残念ながら花期が終わっていた花見平のお花畑へ。「わ~ 見て!!」とHさんの歓声。純白のハクサンイチゲ、鮮やかな黄色のミヤマキンバイ、ミヤマダイコンソウの見事なコントラスト。そして幻想的。去りがたい気持ちを抑えて双六小屋へ進む。鞍部のクロユリベンチから双六小屋までは、想像以上にたくさんのクロユリが出迎えてくれる。
テン場は、天候のせいか、ソーシャルディスタンスのためか、がらがら。果たして小屋は?と受付に行く。小屋前には、「手洗い、マスク着用、体温チェック、代表者のみの入館の看板。」雨と入館者が少なかったせいもあり、3人で入館したが、「厳格に密を防ぐ!」という意識がひしひしと伝わってくる。連泊のつもりで予約してあったが、受付で、明後日の下山予定日、明明後日の荒天が予想されるので、明日の下山を勧められる。荒天、登山道閉鎖による停滞は、定員数しか宿泊させられないので、できませんとの事。コロナ禍で、定員数厳守なのはわかるが、キャンセルも出るから大丈夫では?…「わかった!明日下山しよう」とY氏。「明日の午前中の天気の良い時に行ける所まで行って、下りよう!」
乾燥室に向かう。入室は、3人までの張り紙。部屋は、MAX12人部屋に布団が3組のみ。枕、掛布団、敷布団の顔の当たる部分には、不織布がカバーしてあり、顔が近づかないように互い違いに敷いてある。3人以上のグループは、自動的に個室宿泊になるので、個室代金も上乗せになるが、この時期信じられないような快適な小屋泊だ!!
小屋内は、マスク必須。洗面所も、蛇口毎にアクリル板の衝立、各所にアルコールスプレーが置かれていて、自炊場は使用不可、談話室は食事後使用禁止など、随所に3密を防ぐための小屋の方々の十分すぎるほどの手立てが見て取れる。感謝!
7/24 昼までは、天気が良いとの予報に5時出発をめざす。朝焼けは美しく小屋も山も燃えるよう。しかし、「朝焼けが美しい時は天気が崩れる兆し」の言葉どうり、今日も雨具を着て出発となる。まずは、双六岳をめざす。「20年ぶりの双六登頂だ!」のY氏のためにも雨が上がってほしかったが、風も強くなり、早々に下山。中道を通って双六小屋に戻る。中道は、随所に花畑が見られハクサンイチゲ、ミヤマキンバイと雪田のコラボの美しさに満足の一同。山荘で一息ついて、色とりどりの花畑を再度楽しみながら、一気に下山。雷鳥にも出会え、この時期ならではの花々の美しさを十分楽しめ、雨模様をも払拭する満足の2日間だった。
連日、東京のコロナ感染者が増加の一途の中で、山に行っていいものか?と悩む中での山行であったが、「経営とコロナ対策」の相反する課題山積の中、惜しみない努力と笑顔で出迎えてくださった小屋の方々のために、自らの健康管理と、無理のない山行計画、密にならない行動を心掛けた上で、小屋泊するのも一助となるのでは(賛否両論あるとは思いますが…)と波田のスイカを買って帰路に就いた。