大峰山脈 八経ヶ岳~釈迦ヶ岳(3日目)
8月21日:稲田堤5:00-東名川崎IC-伊勢自動車道津IC-尾鷲-和佐又山キャンプ場16:00/18:20~和佐又山18:45/18:50~和佐又山キャンプ場19:00
8月22日:和佐又山キャンプ場4:20-行者還トンネル西口P5:00/5:15~奥駈道出合6:10~聖宝ノ宿跡7:05~弥山小屋8:00/8:10~八経ヶ岳8:40~弥山辻9:00~楊枝ヶ宿小屋11:25/12:25~鳥の水13:40~釈迦が岳15:15/15:30~鳥の水17:05/17:20~仏生ヶ岳18:05~楊枝ヶ宿小屋19:10
8月23日:楊枝ヶ宿小屋6:55~弥山辻9:30~八経ヶ岳9:50~弥山小屋10:15/10:30~聖宝ノ宿跡11:10~奥駈道出合12:05~行者還トンネル西口P13:00
8月23日:案の定、夜中の暴風雨にしばし目が覚める。テントは持参したが、小屋でよかった。5時に起床して、天気の様子をみて7時に出発。幸い雨は止んでいた。楊枝ノ森のトラバースを終えるあたりで、雨が強く降ってきたので雨具を装着。舟ノ峠の笹原で目の前に人影を見る。3人連れの白装束の修験道の行者だ。ビニールカッパを着て、足元は地下足袋にわらじではなくスニーカーを履いている。走るようにすれ違い。我々は本物の修験道の行者に会ったことで、しばし呆然とする。さらに雨脚は強まるが、尾根の細い道なので水が流れたりしないので、特に支障なく歩ける。ロープの下がった岩場も慎重に登り、しばらく歩くと八経ヶ岳下の弥山の辻に到着。ここで水を飲んで一息入れて、八経ヶ岳に向かう。山頂ではものすごく強い雨が降っていてもちろんこんな時に山頂にいるもの好きはいない。急いで写真を撮って下りに取り掛かる。出発時は八経ヶ岳まで来れば一般登山道なので安心だと思っていた。しかし反対であった。整備された幅広の登山道はこの雨で見事に濁流化していた。それでも水深は20cm程なのでそれ程不安なく歩けた。登山道がまったく沢になっていたのは、見事と言うしかない。短い岩場は滝と化し壮絶な眺めにもはや感動を覚えながら弥山小屋に着く。りっぱなトイレの前の庇で雨を避けて休む。濁流化した弥山のジグザク道を下ると、水流は少し落ち着いてきた。ただ雷鳴が近づいていたので、不安を覚えながら行者還トンネル西口Pの分岐にたどり着く。雨が小降りになってきたので、この下り道に水流はない。しかし尾根の両サイドの沢は音を立てて水しぶきをあげて多量の水が落ちているのが見える。この先の沢横断の橋が流されていないか不安になる。
水量はすごく多かったが幸い橋は無事であった。橋を渡り林道を歩くと目指す、駐車場に着く。車は我々の車1台だけだ。もちろん管理人はいない。雨具と靴を脱いで、全身びしょ濡れなので車のシートにテントの銀マットを敷いて乗り込む。来た時と逆方向の天川村に向かって車を走らせる。みたらい渓谷付近で軽トラックがこちらに気が付かずに突っ込んで来る。気が付いてあわてて止まり事なきを得た。どこから来たのか聞かれたので行者還トンネルの駐車場から来たと告げると、あそこまでは通れるんだなと意味不明な言葉を発して通り過ぎて行った。しばらく下ると目の前に大きな看板が立っている。前に回って良く見ると、今下ってきた道路は雨量による通行止めになっていた。それで先程の軽トラックは前から車が来ると思っていなかったんだろうと納得をした。天川村のオートキャンプ場に行ったがこの雨では営業をしていない。長いトンネルを二つ越えた道の駅吉野黒滝で遅い昼食をとる。しかたがないので足を延ばして奈良のビジネスホテルに泊まって、翌日帰京する。
今回、大峯奥駈道のほんの一部を歩いたが八経ヶ岳から釈迦ヶ岳まではその雰囲気を感じ取ることが出来た。荒天の中、本物の修験者に会えた事も良かった。
吉野から熊野までを一気に歩くと6日間かかると言う。吉野からの最初の大きなポイントの山上ヶ岳は未だに女人禁制の山である。いつかは吉野から熊野大社まで歩いて見たい。