・1978年創設
・東京都山岳連盟所属
・例会毎月第1水曜日

武能岳西尾根(1550m地点)

2019/03/09(土)
報告者
森(多)全4名
山域
谷川連峰
ジャンル
雪山バリエーション
天候
快晴
行程

濱邊宅3:20~西調布~仙川4:05~関越道高坂P(合流後乗車)5:15~土樽P7:00…西尾根取り付き8:00…西尾根上9:00…最高到達点(1550m)13:00/30
…土樽P16:00~温泉~高坂P~調布

報告

武能岳西尾根は冬期初級バリエーションルート。武能岳山頂より少し蓬峠に向かった所から西へ延び、蓬新道入口付近まで下りている。
ここ数日の積雪で申し分ない雪だ。今シーズンは雪に恵まれなかったので皆大喜びだが、今日の苦労が頭をよぎる。その中、山スキーのトレースがあり、2人程蓬新道に向かっていた。

西尾根取付きは、林道の途中から右に反れて蓬沢を渡った所から始まる。念のため渡渉用のビニール袋を用意したが、たっぷりの積雪で必要無し。向こう岸まで繋がっている箇所を指示され、離れて渡るようにと。そうか。ジッと目を凝らすとこんもりとした所だ。そして目の前の尾根に登るまでの急登の斜面の、さあどこを登るか。あまり変化の無い急斜面だが、かろうじて尾根っぽくなっている所を目で指で追いながら決めていく。よし決まったら出発だ。

踏み抜きにドキドキしながら沢を渡る。小さな尾根に向かって這い上がるようにして登る。やはりこの時期は雪が深くトップは大変だ。本格的なラッセルになるまではハマさんヤマさんが交代して努めてくれた。リーダー曰く、本当のラッセルとは雪が腰まである時だ。いえいえ膝まででも十分大変です。途中でワカンを装着しやがて西尾根に上がった。ここからはただひたすら登るのみ。途中から歩きやすくなったので、ワカンを置いていく。しかしその後も度々ズボズボと深みにはまり、その回避を優先するか歩きやすさを優先するか、ワカンの選択は難しいと思った。

樹林帯を抜けるとかなり雪が深くなり本格的なラッセルが始まる。ここ数日の積雪だけでも30cmはありそうだ。リーダーに基本を教えてもらい4人で交代、疲れたら列を横に外れて次の人が続けていく。列を離脱した際に各々休憩しつつ、そして追いつく、の繰り返し。2人に比べて最初は不格好だったMもコツを覚え、ラッセル要因になるよと言われ満足。けれども短時間の交代ですみません。もうこのころには登頂は諦めて時間まで頑張る事にした。

最終到達地点1550m付近の小ピーク。快晴無風で暖かい。誰もいない私達だけの足跡だけが続いている。雪山バリエーションならではの解放感だ。武能岳は隠れて見えなかったが、真白な茂倉岳を真横に、万太郎山~平標山~苗場山、向こうに蓬峠~朝日岳~巻機山と、雪山ならではの景色を堪能した。

下山時にはサラサラだった雪からザラメになり、途中からズボズボで疲れ、車道はアスファルトが出ていて、半日でこんなに融雪するのかと思った。

本来なら1泊のルート、日帰りは条件が良くないと登頂は難しい。残念だったが、今回もまた学ぶものが有り、楽しく有意義な1日だった。今年もまた宿題が出来た。
久し振りにガッツリ感があったのは、私だけではなったようだ。

林道 スキーのトレースは有り難い
ドキドキの蓬沢渡渉点 
ラッセル頑張る
急登頑張る
雪が深く苦労する
誰もいない 疲れるが気持ちが良い
先はまだまだだが、雪も楽しみたい
最終到達点 後は茂倉岳
お疲れ様 今日はここまで
尖った大源太山の向こうは巻機山
男らしい万太郎と女性っぽい?仙ノ倉と平標山
苗場方面を見ながらの名残惜しい下山
もっとゆっくりしたいげど…
渡渉地点と取付きの急斜面