甲斐駒ヶ岳
17日(月)小淵沢駅0900~(タクシー)~尾白川駐車場0940=(黒戸尾根)=笹の平分岐11:20==刀利天狗1325==五合目1415==七丈小屋1510(泊)
18日(火)七丈小屋0550==八合目0640==甲斐駒ヶ岳0740/0830==摩利支天0900/0910==駒津峰1010==双児山1050==北沢峠1200/1330~(バス)~広河原~甲府駅1600
長雨の谷間、たった2日間の晴れ予報を確信して急きょ立てた計画。紅葉のピークには早いが翌週も雨予報だから仕方がない。あずさ1号でのんびり読書三昧、小淵沢からは「七丈小屋 セガワ様」と案内を掲げるタクシーに乗り込み、黄金色に光る田んぼの中を尾白川駐車場へ向かう。ここまですでにかなり満足。七丈小屋の乗合タクシー付プランは1万1800円。他に手段もなく、お得だと考えることにした。
黒戸尾根はさほど急登ではないけれど長い。到着時刻を気にして序盤飛ばしすぎ、岩場や階段の続く五合目以降はバテてしまった。それでも5時間半ほどで七丈小屋に着く。昭文社のコースターム(6時間40分)はかなり甘いと分かる。客は15人ほどで経験者揃い、酒を飲みながらの話は楽しかった。30代のカップルは4時間半で付いたと言うので、一同びっくり(緩い斜度では走ったのだと)。小屋は食事も美味い。食事を出してくれたひげ面のメガネの男性は、甲武信小屋から流れてきた伝説の賄いと聞いた。
夜半過ぎから雲は完全に去り、2日目は快晴で気持ちのいい朝。山頂へは岩場が続き、予想以上の険しさがけっこう楽しい。尾根の随所に修験道の石碑や刀、錫杖が目を引き、山岳信仰の雰囲気は際立つものがある。
山頂は360度の大展望。鳳凰三山、北岳はもちろん仙丈から間ノ岳へ伸びる尾根の向こうに塩見まで、南アルプスの全体の地形がよく分かる。槍・穂高、乗鞍、白山、御嶽なども。風で冷えてきたのでウインドブレーカーを羽織る。小屋で親しくなった人たちとコーヒーを飲んだりした後、山頂に別れを告げ摩利支天を往復してみた。中央道からは絶壁の難所に見えるがアプローチは容易。時間もかからない。
北沢峠への下りの尾根道は一転してのんびりとした起伏と色づいた緑。尾根道好きの自分には気に入った。紅葉の本番の時期はさぞかしと思う。左手へ折れる仙水峠は次の機会に取っておくことにし、真っ直ぐ下った。
北沢峠、こもれび山荘で地ビールを味わいながらのランチ。のんびりバスを待つ。広河原でのバスの乗り換え競争に備えて早めに並び、降りやすい席をゲットしたのは正解。平日でも広河原発のバスは満員ですし詰めだった。誤算は携帯の電波。北沢峠でドコモの電波が通じるという事前情報にあったのだがダメ(注:長野県側に少し歩くと通じるとのこと)。下山連絡は広河原で慌ただしく済ませねばならなかった。急に決めたわりには充実した山行を楽しむことができた。甲斐駒ヶ岳は、やはりいい山なのだ。
以上