・1978年創設
・東京都山岳連盟所属
・例会毎月第1水曜日

伊吹山

2018/05/25(金)
報告者
瀬川
山域
ジャンル
ハイキング
天候
晴れ時々曇り
行程

滋賀県側登山口6:20~1合目6:45~2合目7:00~3合目7:30/7:50~5合目8:20~避難小屋8:30~8合目9:05~山頂9:30/10:40~5合目11:50~3合目11:45~登山口12:40

報告

のんびり歩いて登り3時間、下り2時間でした。1合目から9合目まで看板がありラップタイムを計ると時間の管理ができます。時間を気にしたのは平日の駅・登山口間のバスダイヤが貧弱だったためです。計画より早めに出発したので途中でも山頂でもゆっくりできました。

登山口で伊吹山歴24回という60半ばのおじさんに出会い、1合目からは初心者の若い山ガールが合流し、4合目付近まで付かず離れず3人で山のおしゃべりしながら登りました。3合目手前から斜度が緩むと道は広葉樹林から草原に飛び出し、山頂を終始遠望できるようになります。背後にはずっと琵琶湖が見えます。そんな展望のきくお花畑の中を道は山頂までジグザグに付けられており、なかなか独特な山歩きが楽しめます。森林限界がとても低いのは、宮之浦岳や至仏山と同様に単独峰かつ地質の影響があるのかも知れません。

二人とも岐阜県の方でした。おじさんによると最近の鹿による花の被害は深刻だそうです。ここ数年で伊吹山も花がずいぶん減ってしまったと嘆いていました。私が表情を曇らせたためか、優しい山ガールがそれでも先々週は5合目付近の黄色いお花畑が素晴らしかったですよと盛り上げてくれました(実際に写真のような風景が)。次回来るときはおじさんから厳冬期を薦められました。空気が澄んで遙か北アルプスまで見えるそうです。当日はいい天気でしたが飛来した黄砂の影響で遠くは霞がかかったようで、比叡山も白山もなんとか見える程度でした。

岩稜歩きもいいけれど原っぱの山を歩くのも楽しいものです。誘い合わせて機会を作ることをオススメします。

新幹線からは米原の手前で右手に姿を現す(前日朝に撮影)。見えるのはたった20秒ほどの時間なので油断すると見逃す。よく見たければ上りの列車がいい。米原付近では前方右手に見え、線路が右に曲がるにつれやがて左手に堂々と姿を晒し、しばらく鑑賞させてくれる。
近江長岡駅の周辺は驚くほど何もない。伊吹山が唯一のランドマーク、観光資源のようだ。だが平日午後はバスの便もなく(学校の下校用途にバスをすべて回してしまうのだと聞いた)、歩く人もおらず、タクシーを呼んでも30分待ちだ。
登山口には誰でも迷わずたどり着ける。だがやはり平日は店が一軒も開いていない。
登山口の杉林が広葉樹に変わると間もなく1合目。樹林帯を抜けて振り返ると琵琶湖が大きく目に飛び込む。
3合目の手前から気持ちの良い草原の中を歩く。アヤメが咲いていた。中央のコルのような地点へ向かって登山道は草原の斜面をジグザグに延びる。 ちなみに冬は直登する(厳冬期は12本爪が必要とのこと)。伊吹山は11m超の世界山岳気象観測史上1位の積雪記録を持っているそうだが、昨今の雪不足で滋賀県側の西武のスキー場は閉鎖している。
4合目手前は撮影のベストポイントだと言われたのでポーズを取ってみた。
5合目の手前から避難小屋を過ぎ8合目にかけては、黄色い花(キバナハタザオだと思う)の大群生が素晴らしかった。
8合目の看板。山頂はもうすぐ。
鹿よけのフェンスが随所に張り巡らされ、山頂エリアに入るにもドアを開ける。
山頂の有名なしるし。
石灰質の山だそうで、広い山頂エリアは山口・秋吉台のようなカルスト台地の眺め。じつは、伊吹山の西側山麓は石材採掘のために少々無残な姿(登山道からは見えない)。
ヤマトタケルノミコトが発行する登頂証明書(^^ )。600円。買おうか買うまいか迷う人はいるでしょう。
下山後ランチのできる食堂が登山口周辺にまったくなくて困った(おそらく週末も)。泊まった民宿のおばさんに教えてもらった唯一の店。登山口から徒歩15分、国道沿いにある。手前にコンビニも1軒あった。
美味しい定食は800円。店は民宿を兼ねており、スキー場の閉鎖後に登山口付近から国道沿いに移転した由。