裏妙義山
調布05:30集合-松井田妙義(2時間20分)
7:55 国民宿舎跡 8:15 - 8:55 木戸 - 9:30 炭焼窯 10:25 - 11:00 丁須の頭(1047m地点)11:45 (昼食15分)(懸垂下降訓練60分)13:00 - 13:20 チムニー20m 13:40 - 13:55 赤岩 13:55 - 15:20 三方境 13:40 - 16:35 国民宿舎跡
裏妙義山は表と比べれば、誰でも「裏のほうが楽」と言う。この言葉はずいぶんと気を楽にしてくれる。
しかし、裏もなかなかでしたよ。
国民宿舎跡をH邊リーダー先頭で歩き出す。この時は小ぶりの雨が、歩き出し1時間ぐらいで上がる。岩は濡れており滑る。振り返ると錦秋の山、無数の色に輝いている。岩小屋、炭焼きあとを見ながら進む。
沢の詰めのような登山道をいく。K藤りはこの前半でばてる。
いよいよ丁須の頭。幸い先着者は登らないようだ、Y子さんの指示のもと、手早くヘルメットなど準備して取り付く。近くで見ると、鎖が上から垂れている。けれども、鎖は岩に張り付いて左手をエイッと伸ばしたところにあり、足場は足を乗せるだけの広さ、さらに鎖は空中にあり、つまり下のほうはえぐれていて足は初心者にはかけるのところはないように見える。
風が強く飛ばされそう。もちろん岩の上なので高度感は抜群。Y子さんはこともなげにあっという間にのぼる。ロープをおろしてもらいK林さん、K藤り、H邊さんと登る。
K林さん「ここは足はないんだ」とつぶやきながら鎖を引き寄せ体を上に持っていく。Y子さん以外はみなこうして登りました。
丁須の頭の上はまた抜群の眺望。Y子さんのロープがなければこの鎖を登るのは、私たちには無理だったと思います。感謝。
眺望は素晴らしい、方角により街の平野部、山々がどこまでも連なる雄大な遠望、近くの西上州の岩山が厳しい山容を見せている。
昼食を摂り、懸垂下降の練習。フリクションノットをつけて両手を話しても落ちない下降(バックアップを取っての懸垂)を教わる。
さて、ここからが、登山道は岩また岩、次々と連続する鎖場、「腕力に頼ってはダメ」とY子さんに言われてはいたが、腕がこんなに疲れる山行は初めて。上がったり下りたり、岩山のヘツリ(トラバース)が何度も、K林さんいわく「下の廊下の上をいくね」、このヘツリの足場が(足場があるだけいいけど)、板が並べてあったり、鉄杭だったり、岩に足置き場をくりぬいたものだったりと、アトラクションがこれでもかとばかり連続する。歩いている最中は「くたぶれるう」が感想。
ヘッ電を準備したものの、国民宿舎跡にどうにか暗くなる前に到着。近隣の温泉に向かい、最高の風呂、食事、ノンアル(本物のビールを飲んだ人もいました。誰かな)、アイスクリームとカロリーをオーバー摂取。
さらに、帰りの車は一切の渋滞無し。車中はいろいろなはなしで盛り上がり(もちろんK藤まさんしきりです)、昔見た落語家のはなしまで。Y子さんはあのつる禿の金馬師匠(志ん生や圓生、米朝懐かしいですね)を思い出して懐かしんでいました。
終わってみれば天候にも恵まれ、本当に充実した、実に楽しい山行でした。
でも歩いている最中は「これで裏ですか、表はどうなっているのか」と何度か頭をかすめた。10日みなさんがんばって。
リーダーH邊さんはじめ皆様ありがとうございました。感謝。
加藤隆
●覚え書き●
・国民宿舎パーキングからのスタートは、ほぼ全てのパーティが、ヘルメット・ハーネスのフル装備だった。丁須までは籠沢ルートで上がったが、大岩ゴロゴロエリアにも何ヶ所か鎖場があり、昨年と違い朝の雨で濡れた岩に難儀した。1ヶ所ロープを出す場面もあったので、最低限、ハーネスとセルフランヤードは装着してスタートすることをお勧めする。
・丁須の頭からの懸垂下降は、地面まで30mロープでギリギリ足りる。頂上は3人が限界。今回は1人ずつのピストン(上から1人ずつ確保しての上りとクライムダウン)だったが、次回もし行くとしたら、懸垂下降で降りた方が時間も節約できるし頂上での皆さんの滞在時間も長くできる。また、写真はお向かいの岩からの撮影がベスト。全員が丁須の頭の基部に集合すると、写真撮影は出来ないので作戦を練ると良いかも(^^)
・丁須からのルートは2ルートある。横川駅方面(北へ)と三方境方面(西へ)。標識はあるが横川駅方面がだんぜん大きく、しかも「下山路」と書いてあるので、だまされやすい。三方境へは目の前の壁を登って行く。よーく見ると「三方境」の標識あり。
・チムニーの20m鎖場は、練習した懸垂下降で対処した(30mロープ2本連結)。ロープを張るまではやや時間はかかるが、クライムダウンするより遥かに安全で時間短縮になる。
松木
写真 https://photos.app.goo.gl/bnrLK4sWZ3c1VoxA2