・1978年創設
・東京都山岳連盟所属
・例会毎月第1水曜日

北ア裏劔 三ノ窓雪渓

2017/09/08(金)〜09/10(日)
報告者
橋本
山域
立山連峰
ジャンル
バリエーション
天候
晴れ→ガス
行程

・1日目:9/8(金):(圏央道)日の出IC→(長野道)松本IC→(一般道)飛騨→立山P:0820→ケーブル・バス→室堂:0945→雷鳥沢キャンプ場:1030→劔御前小屋:1150→劔沢テント場:1230 (テント泊:デポ)
・2日目:9/9(土):劔沢テント場:0315→真砂沢ロッジ(通過):0510→二股:0615→三ノ窓雪渓:0700→コル:1330→池ノ谷乗越:1430→長次郎谷ノコル:1550→本峰:1640→(別山尾根:一般ルート)→剣山荘:1930→劔沢テント場:2040
・3日目:9/10(日):劔沢テント場:0515→劔御前小屋:0615→雷鳥沢テント場:0715→室堂:0830→立山P:0950→立山IC→帰京

報告

・青空の中、「三ノ窓雪渓」を独り占めでした。 しかし、今回もクラックに阻まれた厳しい山行でした。

・初日は、「劔沢テント場」までの移動のみ。 前夜から翌朝に掛けて大雨状態でした。 また、平日でもあり、人はまばらでした。 日中はずうっとガスが掛かっており、「本峰」を拝むことが出来たのは、夕方の少し陽が落ちてからでした。

・2日目、3時過ぎの真っ暗なうちに出発します。 テン場からの出発者はいませんでしたが、「剣山荘」からは「源次郎尾根クライミング」のガイド付きパーティに会いました。 結局、人に会ったのは、このPが最後で、下山途中の「剣山荘」を通り過ぎるまでは誰にも会いませんでした(途中、遠くに八ツ峰、源次郎懸垂のPは見ましたが)。 「二股」の橋を渡った後、一般ルートを外れ、沢づたいに進みます。 目の前にはこれから目指す「三ノ窓雪渓」の全容が見えます。 雪渓上に立ち、アイゼン、ピッケル、ハーネス、ヘルメットの登攀フル装備をします。 一見近そうに見える雪渓の先端部だったのですが、簡単には行かせてくれませんでした。 峡谷横いっぱいにクラックが走り、しかも幅が広いため、クラックを乗り越えて進むことが出来ません。 仕方なく峡谷斜面へ巻きます。 しかし、この巻きも簡単では無く、草付きとガラガラ岩ミックスで、しかも落ちたら岩とクラックの間に挟まってしまう等、大変な場所でした。 それでも何とか雪渓先端まで進んだのですが、その先も寸断されていて進めません。 ここは一旦下って、峡谷斜面をへつりながら進むこととしました。 予定よりかなり遅れてしまい、何とか稜線についた時は、昼を過ぎていました。 しかし、次は「池ノ谷ガリー」です。 ガラガラ、ズルズルを繰り返しながら登っていきます。 更に一段上がったところで「本峰」が見えるはずなのですが、昼過ぎ故、ガスが出てきて全く見えず。 ここから先も不明瞭な道を進んでいきます。 「北鎌」と同様、幾重に踏み後があります。 前回、断念した「長次郎ノ頭」を通り過ぎ、更に2段の岩場登攀を終えると、やっと祠が見えました。 太陽の高さはかなり低くなってきました。
ここから先は一般ルートですが、劔の一般ルートは他の山とは違います。 暗くなる前に少しでも下ることが必要です。 また、更に分かりにくかったのが、「剣山荘」から「劔沢小屋」への道のりでした。明るければ問題無いのですが、真っ暗の中では、ペンキマークが全く分かりませんでした。 やっとテントに戻り、「天の川」を眺める余裕も無くあっと言う間に深い眠りにつきました。

・最終日は、下山のみ。 劔への道は、明け方の暗い時間から、夏の富士山みたいで、ライトの数珠つなぎ状態でした。 日曜日故、「雷鳥沢テント場」は、観光客、キャンプ客も加わりたくさんの人でした。

*今回、時間が掛かるルートであることは覚悟していましたが、クラック→巻きにここまで時間が掛かってしまうとは想定してませんでした。 「ルーファイ技術」をもっともっと向上していかないといけないな、と強く感じた山行でした。 劔周辺、まだまだトライしていきます!

今回は富山県側から
雷鳥沢キャンプ場
劔沢キャンプ場
本峰はガスの中
三ノ窓雪渓の全容
中間地点より
大きな裂け目
底が見えない
二股方面
雪渓の先端
先端部。 切れており、下降することが出来ない。
寸断されている雪渓
池ノ谷ガリー
源次郎尾根の懸垂下降が終わった?人達
劔頂上の祠
色づいたナナカマド