・1978年創設
・東京都山岳連盟所属
・例会毎月第1水曜日

宝川ナルミズ沢

2017/08/12(土)〜08/13(日)
報告者
比留間麻
山域
谷川連峰
ジャンル
沢登り
天候
両日とも曇りときどき雨、午後晴れ
行程

12日 分倍河原駅(5:40)⇒宝川温泉奥の車止めゲートP(10:00-10:15)→林道終点(11:20)→渡渉点(12:50)→ウツボギ沢出合(13:20)テント泊
13日 テン場(5:55)→大石沢出合(6:45-7:00)→魚止め滝(7:50-8:00)→源頭部(9:50)→稜線鞍部(10:05→10:30)→ジャンクションピーク(12:05)→朝日岳分岐(12:40)→大石沢出合(14:05-14:15)→ウツボギ沢出合(15:00-15:40)テント撤収→林道終点(17:20)→車止めゲート(17:50)⇒入浴後帰京

報告

夏になると明るく開けた美しい沢に行きたくなります。今回はYさんの計画で宝川ナルミズ沢の遡行が実現しました。ここは、“沢は天国、下山は地獄”と言われているそうですが、体験して納得。

12日(土) 林道途中の車止めゲート前に駐車し、ここから歩き始める。1時間ほど行ったところが林道終点=朝日岳登山道の始点。テン場まで2時間の登山道は、ところどころフィックスロープあり渡渉ありのなかなかの難路で、速度が上がらない。
 ナルミズ沢とウツボギ沢に挟まれた出合のテン場は居心地のいいところ。私たちのほかは関西の4人パーティーだけで、スペースはゆったり。テント設営後、焚火準備と釣りに分かれる。焚火はいい感じだが、イワナは小さいものしか釣れず、リリースして釣果なし。

13日(日) テン場から沢沿いの登山道を歩き、大石沢との出合からナルミズ沢に入渓。ここは深い釜のある美しい滝がある。いくつか小滝や淵を越えながら遡行していくと、はじめて泳がないと突破できないゴルジュが現れる。泳がずに左岸を巻いたが、巻き道はドロドロの田んぼだった。その後しばらくするとこの日最大の滝、魚止め滝8m。ここは右側を登るが、滑りやすいのでロープを出してもらう。高巻きとロープ使用はこのゴルジュと魚止め滝の1か所ずつ。あとは全体に小滝とナメ滝、ナメで、快適に遡行することができる。後半、水量が少なくなり左右が開けて開放的な景観になってからも、源頭に向かってきれいな沢が涸れることなく意外に長く続く。ツメはイワイチョウの咲く草原で、細いがはっきりとした踏み跡をたどると大烏帽子山の南側の稜線鞍部に出る。
 ここまでが“天国”で、この先は長い下山が待っていた。とくにジャンクションピークまでは薄い踏み跡程度の笹薮で、1時間半あまり喘ぎながら漕ぎ進んだ。ジャンクションピークから先は明瞭な登山道がついていて、本当にありがたかった。朝日岳付近の湿原や朝日岳分岐からの下山路はお花畑。長い急下降の後、朝入渓した大石沢出合まで帰り着いた。往路を戻ってテントを撤収し、また長い登山道と林道を経て、駐車してある車止めゲートにたどり着いた。

車止めゲート。先行車は1台
朝日岳登山道。ずっと左が切れ落ちている
宝川本流を渡渉。流れは速く冷たい
ウツボギ沢出合のテントサイト。広くて快適
入渓点の大石沢出合。エメラルドグリーンの釜
美しい小滝1
魚止め滝。右側から登る
美しい小滝2
明るいナメ滝
トイ状の滝を登るYさん
源流部で記念の一枚
遡行終了点。後ろに見えるのは大烏帽子山
ジャンクションピークまで笹薮漕ぎ
ジャンクションピークに到着。指の汗の跡が!
朝日岳手前、木道とキンコウカの咲く湿原
朝日岳分岐からの下山。中央下に大石沢出合が見える