・1978年創設
・東京都山岳連盟所属
・例会毎月第1水曜日

北ア裏劔/北方稜線

2017/08/11(金)〜08/14(月)
報告者
はし
山域
立山連峰
ジャンル
バリエーション
天候
雨→晴れ
行程

・1日目:8/11(金):(圏央道)日の出IC→(長野道)安曇野IC→扇沢P:0700→トロリーバス→黒部ダム→室堂:0830→雷鳥平:0915→劔沢→真砂沢ロッジ:1330 (テント泊:デポ)
・2日目:8/12(土):真砂沢ロッジ:0630→二股:0745→仙人峠→池ノ平小屋:1100(小屋泊)
・3日目:8/13(日):池ノ平小屋:0545→小窓雪渓:0730→小窓ノ王→三ノ窓→池ノ谷乗越:1100→長次郎の頭:1200→長次郎谷雪渓(右俣まで戻って下降):1300→長次郎谷出合:1500→真砂ロッジ:1530
・4日目:8/14(月):真砂沢ロッジ:0630→ハシゴ谷乗越:0840→内蔵助平→内蔵助谷出合:1250→(黒部川)→黒部ダム:1515→扇沢P:1630→安曇野IC→帰京

報告

・厳しくも楽しい山行でした。 雨の中の移動後の「池ノ平小屋」でのお風呂には救われました。 泊めて頂いたご主人に感謝です。
初めての北方稜線。 ワクワク感満載でのトライでした。

・初日、2日目は登山口への移動のみ。 重い荷物を背負って稜線へ行けないので、「真砂沢ロッジ」にテントデポ。 翌日、雨の中、「奥劔」へ移動します。

・3日目、やっと晴れ間が見え、絶好の山行日和。 裏劔のモルゲンロート、モンローの唇、裏から見た八ツ峰等、絶景を楽しみました。 小屋でのお泊りで、皆さん北方稜線をトライする人ばかり故、いろいろな情報が聞けて大変助かりました。 ある人は前日「三の窓雪渓」での滑落事故に遭遇、その援助をした貴重なお話を聞くことが出来ました。 「旧鉱山道」を出て、「小窓雪渓」に取り付きます。 ここの斜面は緩やかなのでちょっと助かります。 その後は横移動、急登、雪渓を横切りながら、「池ノ谷ガリー」へ進みます。 「ラク~」と何度も声が聞こえます。 また、直ぐ横の「チンネ」からも、笛の音も交えて大きな掛け声が聞こえます。 ガラガラの急登後、「池ノ谷乗越」から一段上がると、やっと「本峰」が見えました。
所々で雪の塊に阻まれながら、岩棚をトラバースします。 そして最後の難関「長次郎ノ頭」です。 下段ルートは、クラックに阻まれ行けそうもありません。 中段はガラガラ道で下降は危険そうです。 安全に下降するには、30m×2のザイルが必要です。 しかし、後から来た若物は、ノーロープで難なく降りていきました。 ロープを出して下降することも考えましたが、コルへ進んでも「左俣」は大きなクラックが何本もあり、そこからは雪渓への下降が出来なく、また、本峰を超えても「平蔵谷雪渓」もクラックがあることから、「右俣」へ戻りそこから下降することとしました。 「別山尾根」へ行けば問題無く進めましたが、そこまで迂回する元気はありませんでした。 「長次郎谷雪渓」→「劔沢雪渓」を下り、「真砂沢ロッジ」までやっと戻ってきました。

・最終日、前回断念した「ハシゴ谷乗越」→「内蔵助谷」です。 「ハシゴ谷乗越」の急登さえ超えれば、後は下りのみと思っていたのですが、その思いは甘かった。 「内蔵助平」のゴロゴロ道と「内蔵助谷」の長~く辛~い下りでした。 劔沢、劔御前を戻ったほうがよっぽど楽だったと思います(お金の力を借りて、室堂からのバス、ケーブル)。 1か月前は雪の塊で遮断していた道でしたが、雪の塊は無く立派な橋が架かっていました。 ちなみに「下の廊下」は通行止め状態で、パトロールおじさんの話では、今年の開通は難しいんじゃないの、と言ってました。 ヘロヘロで時間は掛かりましたが、やっと「黒部ダム」下に辿り着きホッとしたところです。 その後のトロリーバスに乗るのも大変。 一度に500人乗れるらしいのですが、直ぐには乗れず、一便待ってようやく乗ることが出来ました。 さすがお盆期間中です。

*今回、所々で雪の塊、クラックに進路を阻まれましたが、その回避を考える良い経験が出来ました。 ルートはまだまだたくさんあるため、1つ1つ行けたらな、と思います。

PS:帰りの道中、松本?での花火を見ることができ大変癒されました(一人で見るのも寂しいものですが、、、)。

扇沢駅。すごい人人人。
雷鳥沢のテン場もいっぱい。
劔沢のテン場もたくさんのテント。
8月11日時点での山岳情報。
劔沢の雪渓。
真砂沢ロッジ。
池の平小屋。 至極のお風呂でリフレッシュ。
裏劔のモルゲンロート。モンローの唇。
小窓雪渓へ取り付く。
池ノ谷ガリー。ここを直登する。
八ツ峰にトライしている多くのクライマー。
やっと、本峰が見えた。
クラックで遮断された長次郎谷左俣。
ハシゴ谷乗越への入口。まだ橋が掛けられていないため、雪渓にて対岸へ渡る。
ハシゴ谷乗越から見える劔。
帰りのバス待ち。1度に500人乗れるのだが、それでも乗り切れず一便待った。