・1978年創設
・東京都山岳連盟所属
・例会毎月第1水曜日

八丁尾根~甲斐駒ケ岳

2016/11/05(土)〜11/07(月)
報告者
比留間麻
山域
南アルプス
ジャンル
縦走
天候
全日快晴
行程

5日 分倍河原駅(5:40)⇒矢立石P(8:20)→日向山(10:00)→駒岩(12:00)→大岩山(13:20-14:30)→大岩山と八丁尾根の鞍部(14:50)テント泊
6日 テン場(6:15)→烏帽子岳(9:00)→三ツ頭分岐(9:10)→六合目石室(10:10)→甲斐駒ケ岳(12:10-12:35)→七丈小屋(14:00)→五合目小屋跡(15:00)テント泊
7日 テン場(6:45)→刀利天狗(7:20)→笹ノ平(8:50)→竹宇駒ケ岳神社(10:10)→矢立石P(10:50)⇒竹宇駒ケ岳神社⇒温泉⇒帰京

報告

全員が未踏の八丁尾根をたどって初冬の南アルプスを楽しみ、かつ雪山に備えて訓練も、という趣旨(多分)のYさん計画の2泊3日のラウンド縦走。天候にも恵まれ、忘れ難い充実した山行になった。

5日 日向山は人気の山らしく、登山口の林道は朝8時でも駐車スペースは残りごくわずか。ここをテント泊用の水とアイゼンが入ってずっしりと重いザックを背負って出発。日向山まではハイカーでにぎやかだが、それを過ぎると一転、ほとんど人のいない静かな山歩きに変わる。当初の予定では1日目は大岩山頂上にテントを張る予定だったが、頂上からのクサリ・ロープの急下降は翌朝凍結すると危険なため1日目に下降してしまい、その先の八丁尾根との鞍部まで足を延ばす。テント適地はほぼここだけで、それも比較的最近整備されたもののように見受けられた。ありがたくテントを張らせてもらう。狭いながらも日の入りも日の出も見ることができ、水場がないことを除けば快適なテン場だ。

6日 昭文社の地図では、日向山を経て駒岩までは実線、その先の大岩山までは破線、そこから八丁尾根を経て三ツ頭分岐までは線なし。しかし八丁尾根はクサリ・ロープ・ハシゴがつけられ、テープやペンキマークもあって整備されており、破線がついてもおかしくない印象だ。とくに悪いところはなく、全体に楽しいバリエーションルートだが、なかでも烏帽子岳付近は岩稜が続き、高度感と大展望で快適この上ない。八丁尾根が終わると鋸岳の稜線に合わさり、右に行くと鋸岳、左に行くと甲斐駒で、今回は左へ。甲斐駒の頂上まではクサリが多く傾斜も急で息が上がる。積雪も10センチほど。頂上で眺望を楽しんだ後、黒戸尾根をアイゼンを付けることなく慎重に下る。途中、七丈小屋で水を汲み、5合目小屋跡まで下りてテントを張る。小屋は跡形もなくなっているが、テン場はここも水が取れないこと以外は快適。

7日 テン場からしばらくは登りだが、あとは長い下り。しかし1000メートル付近を中心に紅葉が見ごろで、歓声を上げながら飽きることなく竹宇駒ケ岳神社まで下る。尾白川渓谷の紅葉も盛り。ここから日向山登山口まで40分ほど登り返して車を回収し(代表2人)、温泉と地元の酒蔵レストランの食事を楽しんで帰京した。

日向山の登山口、矢立石からスタート
ザックの大きさはこれくらい。ずっしり重いです
日向山頂上付近。雪ではなく花崗岩の白です
大岩山頂上。登山口から重いザックで5時間、あともう少し
大岩山からの急下降。20分ほど落っこちるように下ります
快適なテン場だがスペースはぎりぎり
八丁尾根。バリエーションらしいルートです
烏帽子岳に到着。大展望の岩稜帯です
三ツ頭分岐に出ました。甲斐駒と鋸岳を結ぶ稜線のほぼ中央
六合目石室。ここから甲斐駒まできつい登りです
甲斐駒頂上手前から来た道を振り返る。左が鋸岳、右が八丁尾根
初冠雪の甲斐駒頂上。快晴だけど風が冷たい
黒戸尾根の下り。初冬です
刃渡り付近。通過は問題なし
下山後半。紅葉に染まるようです
竹宇駒ケ岳神社に下山。ここまで来るとハイカーが大勢います