・1978年創設
・東京都山岳連盟所属
・例会毎月第1水曜日

光岳(100名山100座目)・聖岳

2016/07/16(土)〜07/19(火)
報告者
浅井
山域
南アルプス
ジャンル
夏山縦走
天候
16日:晴れ、17日:曇り、18日:快晴、19日
行程

16日:沼平P8:35~畑薙大吊橋9:20~ヤレヤレ峠9:55~ウソッコ沢小屋10:50~横窪沢小屋12:25~茶臼小屋14:30
17日:茶臼小屋3:45~茶臼岳4:25~易老岳5:50~光岳小屋7:50~光岳8:05/8:25~光岩8:35~光岳小屋9:05~イザルヶ岳9:25~易老岳11:40~茶臼岳13:55~茶臼小屋14:30
18日:茶臼小屋3:50~上河内岳5:35~聖平小屋7:35/7:55~小聖岳9:10~聖岳10:10~奥聖岳10:35/10:45~聖岳11:05~小聖岳11:50~聖平小屋12:50
19日:聖平小屋4:50~滝見台5:55~聖沢吊橋8:10~聖岳登山口9:25/10:00(バス)沼平P11:00

報告

日本百名山を目指してきたが最後に光岳が残ってしまった。北側の易老渡から入山ができないので時間がかかる茶臼小屋からの日帰り往復に挑戦した。
16日:静岡から国道362号線で千頭から入ったため、接岨峡温泉~井川までの工事不通区間(7時半~8時半まで通行可)で足止めをくってしまった。マイクロバスが使えないため、予定のコースの逆コースで茶臼小屋から入山することになった。
畑薙第一ダム先の沼平の駐車場に車を停める。30分程歩くと目指す畑薙大吊橋が見えてくる。意気揚々と渡り、ひと登りでヤレヤレ峠に着く。ここからは沢沿いでいくつもの吊橋を渡るとウソッコ沢小屋だ。急登につぐ急登で横窪沢小屋に着く。ここで冷たいお茶をごちそうになる。感じの良いきれいな小屋だ。ここからも急登が続き、目指す茶臼小屋に到着。まずテントを張って、受付を済ませてビールを注文すると、昨季の残りで賞味期限切れのロング缶が2本で700円と超お買い得だった。味は賞味期限切れかどうか、よくわからなかった。
17日:3時45分に出発。光岳は日帰り往復なのでザックは軽い。真っ暗な中ヘッドランプの明かりを頼りに稜線まで出ると風が強く、登山者が一人同行させて欲しそうな顔をして待っていた。同行については返事をしなかったが、この後易老岳まで着いてきた。茶臼岳はガスと風が強いので写真を撮ってほぼ素通り。ここから下って希望峰までは池が点在する木道の道。希望峰から鞍部まで一気に下って易老岳まで樹林帯を行く。易老岳はシラビソの樹林帯で展望はない。三吉平まで下りゴーロ状の谷筋を登ると静高平だ。涸れていることが多いと地図に書いてある水場からこんこんと水が出ている。ここで水を飲んで一休みすると光岳小屋はすぐそこだ。ひと登りで待望の百座目の光岳に着く。光岳小屋で買ったビールで乾杯をして、光石まで足を伸ばす。思ったより立派な岩峰で展望が良い。
復路は途中イザルヶ岳に寄る。樹林帯を抜けザレた平らな頂上だ。残念ながらガスのため展望はないが、晴れていれば良い頂上だと想像できる。淡々と来た道を辿るが希望峰あたりから小雨が降り、茶臼岳の登りではさすがに疲れが出て足が進まない。コースタイム12時間は伊達ではないようだ。茶臼小屋に着き、例の格安ビールを飲んで一息ついた。
18日:今朝も早々と3時50分に出発。星が瞬き今日は天気が良いようだ。すぐに稜線をはずれ左の山腹を行くと、亀甲状土の広い草原に出る。このあたりから明るくなり、目の前にドーンと上河内岳が高くそびえる。直接稜線を行かず、左側の岩交じりの道を肩まで進む。ここから上河内岳まで空身で往復する。頂上からは南ア南部御三家(聖岳・赤石岳・荒川岳)の大展望だが風が強いためすぐに引き返す。南岳まで森林限界上の展望の良い稜線を行く。先のはるか下に聖平小屋が見える。その先には大きく聖岳がそびえ、そんなに下らなくてもと思いながら歩を進める。聖平ではあまり天気が良いため、たいへん暑い。
聖平小屋では明日のマイクロバスを予約するため、素泊まりにする。荷物を整えて、いよいよ聖岳に向かって出発。薊畑で易老渡への道を分け、グングン登ると小聖岳に着く。目の前に圧倒的な大きさで聖岳がせまる。ガラガラとした急斜面を登ると待望の聖岳の山頂だ。天気が良いので奥聖岳まで足を伸ばす。聖岳はどこが山頂かわからないほど平らだが、奥聖岳は小高く立派な山頂だ。途中のお花畑で昼食タイムをとり、聖岳に戻って。急なガラガラとした斜面を下る。小聖岳先のお花畑の草原では日差しがギラギラとしてたいへん暑かった。聖平小屋の外のベンチで例のごとくおいしくビールを飲むが、何とここもロング缶2本700円だった。安いので余計にうまかった。素泊りは50人くらい泊れるきれいな冬季小屋だが、我々を含めて2パーティー4人なので、天国のように広々と使えた。
19日:今日も快晴だ。聖岳登山口のバスの時間が10時なので我々としては遅い時間4時50分に出発する。沢沿いのさわやかな道で、沢を離れて登ったり下ったりで一向に高度を下げる気配がない。聖沢に落ちる立派な滝を眺め、要所要所休みながら時間調整をする。聖沢に降り立ち立派な吊橋を渡るとトラバース道になり、最後に出会所小屋跡から登山口まで一気に下る。時間調整をしたつもりだが30分も早く着いてしまった。その後一人と二人パーティーが下りてくる。最後の二人は走りに走ったそうで10時ぎりぎりだった。10時にマイクロバスに乗り、延々と林道を進むと茶臼岳登山口で20人くらいの団体が乗車した。ツアー登山のようである。沼平駐車場で下車して、今回の登山が終わった。
帰りは県道60号線で静岡に出る。
今回は最初の道路不通で逆コースになったが、森林限界上の稜線(茶臼小屋~聖岳)が快晴の17日になった為、不幸中の幸いであった。
長年山をやっていると行きたい山が見つからず、7年前に百名山を目指した。光岳で念願の日本百名山を完登したが、百名山はさすがにここは百名山と思わせる山が多かった。しかし、北海道から屋久島まで遠い山が多くなかなか大変だった。この先同じように行きたい山が見つからない事が予想されるので、今度は200名山を目指しますか。

通行止の看板
畑薙大吊橋
横窪沢小屋
易老岳
靜高平の水場
光岳(100座目)
光岩
上河内岳
聖岳に向かう稜線
聖平から聖岳
薊畑から光岳を臨む
小聖岳から本峰を臨む
イワギキョウ
聖岳山頂から赤石岳を臨む
奥聖岳
聖沢吊橋