タカマタギ
3/27 仙川4:00~毛渡橋先P7:10…棒立山11:00…タカマタギ12:00/50…林道15:40…毛渡橋先P16:00~温泉~調布 (歩行約7:20、休憩約1:30)
2週間前の平標山に続き、谷川岳周辺第2弾「タカマタギ山」。LのYさん曰く「今度は前回より山らしい山だよ」と、一言有り。早速ググってみると、残雪期にしか登れない山の様。期待と多少の緊張を感じながら歩き始める。静かだ。心配していたお天気も問題なし。が、 歩き出して程なくしたところで、とりつき場所を行き過ぎていることに気づき、引き返す。仕切直して、早速藪漕ぎから始まり、600m位まで続いた。少し離れた所で1Pがテントを撤収をしていた。前日に着いたトレースの主達だろう。そのトレースは我々が行く棒立山迄続いていた。雪は結構深い。脚の付根まで来る。山頂直下は結構な急登。ふむふむ、確かに平標より体力を使う。それにしても、静かで美しい山だ。我々の足音も雪に吸い込まれ、鳥の声さえ聞こえない、真っ白な雪が何処までも続く。
そして、ここから本番が始まった。先のテントPは棒立山で引き返したらしく、トレースがプツリと切れていた。「キレイ」と、うっとりしている場合ではない。一端、慎重に急降下をした後、LのYさんから「10分づづ順番に先頭でラッセル」と指示。イヤー、先頭の10分の長いこと!雪が重い。真っ直ぐ歩くのに難儀する。雪に慣れていないKは息も切れ切れだが、何故か楽しい。ラッセル2巡目が終わり、Yさんはそのまま先頭でラッセル隊長を続け、アレヨアレヨと遠くに。その姿は山を押し出し、辺りは風が立っているかのよう。漢(おとこ)だ。
我々女子は、傾斜35度位(Yさん弁)の斜面で大きく踏みぬき苦戦。うっかりすると、肩位まで埋まってしまい、五右衛門風呂に入っているかの様。しかも、なかなか抜けない。つま先を蹴り込むが、雪の底面が凍っていて、滑る。膝で雪を押しつけ、手の置き場所を固めて、Wストックを並行に置き、その上にそーっと素早く上半身を移動させたりと、既に記憶が薄れてしまったが、、見よう見まねであらゆることを試み、やっと抜けだした。この間僅か数分だったかもしれないが、ここが、今回の行程の中で一番の頑張り所だった。
この後は、緩めの登りでタカマタギ山に到着。さらに静謐な山頂には360度の大展望が待っていた。周りを囲む白い山並み全部に行ける気になってしまう。ほんの少し前までは穴にはまって、ここで終わり?と思っていたことは何処へやら。
復路は往路を引き返す。ストックをピッケルに持ち替えただけなのに、バランスが取りづらくなる。下りは藪漕ぎ開始の分岐点まであっという間だったが、表面の雪が解け、凍っている個所と雪に濡れて落ちている笹で滑る、滑る。結局、今回も最後までアイゼン無。アイゼン無で雪の下りを習得することが、目下最大の課題と痛感。
下りの最後は、正規ルートに辿り着き、登り5時間、下りはその半分、約7時間半の雪山ハイクを無事終了。木曽駒雪訓で教えて頂いたことを実践し、丸一日楽しみつつ学ぶ事多々有り、良い山行だった!