・1978年創設
・東京都山岳連盟所属
・例会毎月第1水曜日

栂海新道

2015/08/11(火)〜08/14(金)
報告者
河村
山域
北アルプス
ジャンル
夏山テント縦走
天候
12日曇り、13日雨~曇り、14日雨~曇り
行程

11日新宿23:00発毎日アルペン号
12日猿倉5:00着 猿倉5:40…白馬尻6:40/7:10…岩室跡9:40/9:50…白馬岳山頂宿舎テント場11:50
13日テント場6:45…白馬岳7:20/7:25…三国境7:55/8:05…小蓮華山9:00/9:15…白馬大池10:45/11:30…天狗の庭12:30/12:40…蓮華温泉14:00
14日蓮華温泉(バス)9:15発~平岩10:15着 平岩(JR大糸線)10:24発~糸魚川着10:59 糸魚川(はくたか564号)13:24発~大宮15:02着

報告

1230mの猿倉をスタートに、2932mの白馬岳から海抜0メートルの親不知までの栂海新道をテント縦走する計画を立てました。
12日猿倉荘で登山計画書を提出。「いいルートですが、天気がどうかな?」に一抹の不安が…しばらく林道を歩くと、白馬岳が見えてくる。どうか、天気が持ちますようにと祈る。白馬尻に到着。小屋の中で朝食をとりながら、ヘリコプターでの荷卸しを初めて見る。小石が吹き飛ぶ爆風にびっくり。いよいよ白馬大雪渓へ。雪渓をわたる風は、涼しく別世界にきたようだ。ガレた道を登ると、小雪渓に。可憐な花畑の先には、頂上宿舎が見える。色とりどりの花々に背中を押されて、頂上宿舎のテント場に到着。強風が吹く中M隊長の指導の下、テント設営。お楽しみの白馬大宴会メニューは、食当のTさんのお米から作る本格パエリア!Kのヤムウンセン!エビ、アサリ、鶏から出た出汁を吸い込んで、程よくおこげも出来たパエリアは、絶品!!ワイン、ウイスキーが、進む進む♪一休みして、頂上山荘の常駐の方に明日の天候を聞きに行く。祈りもむなしく、明日明後日は悪天候が続き、稜線上は体感気温が0℃になるくらいの雨風とのこと。その一言に栂海新道縦走の気持ちが一気に萎える。稜線に上がると、杓子、鑓そして剱岳もはっきりと見えるのに…
13日2時頃に雨音で目が覚める。やっぱり…。5時半には、霧雨になりテント撤収。常駐の方からは、思ったほどの天候の崩れはないが、明日も同じような天候とのこと。三国境で、朝日岳に行くかどうかを検討しよう。と白馬岳をめざす。真っ白の中の白馬岳。ただ、風雨は強くない。コマクサの群落を過ぎると、三国境に。時折見える晴れ間と、「朝日岳が呼んでいるので」と、一度は断念して下った道を戻って来たご夫婦の言葉に気持ちが揺れる。思案の末、栂海新道をあきらめ、白馬大池から蓮華温泉に降りることに。「スタート時間が遅くなっている上、明日も天候が良くないようだから。安全に登って帰りましょう!」のM隊長の言葉に一同納得。小蓮華山を通り、雷鳥坂を下ると白馬大池に。雨粒が光るチングルマの群落が美しい。池の周りのアヤメ、ツガザクラ、ハクサンコザクラの花畑に癒される。後は、一気に蓮華温泉に下るだけと思っていたが、濡れた岩や木の根は滑り、想像以上に時間を費やす。天狗の庭では、雲間にのぞく雪倉岳、朝日岳にいつかリベンジだ!と気持ちをリセット。眼下に蓮華温泉が見えてくると5月に山スキーで訪れたばかりのMさん、Yさん、ここを滑ったね~と話が弾む。到着後、栂海山荘で食べるはずだったカレーで残念会!Yさんのアンチョビと玉ねぎのソテーも美味!そして今回最後の登り、露天風呂の薬師の湯へ。白濁したぬるめの湯にゆっくりと浸かって汗を流す。
14日やはり雨。雨中のテント撤収。水を含んだテントの重さは想像以上。これが高所で強風雨の中だったら…これまでの認識の甘さを猛省。バスで平岩駅に。ここまで来たのだからと栂海新道を完歩したことのあるYさんおすすめの糸魚川「きときと寿司」へ。日本海の地場の魚は、本当においしい!次回は親不知の海岸経由で!と宿題を持って北陸新幹線で帰宅の途に就く。
今回は残念ながら栂海新道縦走は叶いませんでしたが、テント泊縦走の装備、悪天候のなかでのテント設営、撤収、悪天候でのルート判断、変更等々、多くの事を学べた山行となりました。M隊の皆様本当にありがとうございました。

いよいよスタートです。
白馬尻に到着です。
大雪渓の先に白馬岳!
雪渓を一歩一歩。
花畑の先に頂上宿舎が。あともう少し!
テント場は、ほぼ満杯!
パエリアとヤムウンセン。ワインとウイスキーとベストマッチです。
白馬岳。明日も見えますように!
剱岳!憧れの山です。
杓子岳、鑓ヶ岳。
霧雨の中、白馬岳に向かいます。
雷鳥に会えました!
やはり、白馬岳山頂は、真っ白です。
三国境。思案の末に蓮華温泉に下ることに。
小蓮華山。ガスが時折晴れるので…
雨粒が光るチングルマの群落の向こうに白馬大池が見えてきました