・1978年創設
・東京都山岳連盟所属
・例会毎月第1水曜日

ヌクビ沢(巻機山) 滑走

2010/03/20(土)
報告者
伊達定治
山域
新潟県 上越国境の山 巻機山(1967m)
ジャンル
山スキー
天候
快晴
行程

清水部落~井戸の壁~ニセ巻機山~避難小屋~巻機山~ヌクビ沢~割引沢分岐~キャンプ場~清水部落

報告

4、<経過>
 当初、この3連休は御嶽山へ3名のメンバー行く予定であったが、西から天候が崩れるとの予報で中止となったのは17日(水)その夜に、久々にAA氏(AACK)よりTel、気になっていた巻機山のヌクビ沢滑走へ行くことを即決する。
AA氏とは昨年 谷川岳を越え一ノ倉岳と茂倉岳に挟まれた芝倉沢滑走 以来の1年ぶり久々の同行である。
ヨーロッパオートルートの体験談、ヒマラヤへの単独行など情報が豊なだけでなく、感覚が日本的価値観でなく物事にフェアーなところがあり、ハイグレード山行へ1年ぶりの同行でも違和感はない。

・19日(金)前夜 マイカーで出発
  pm9:00 JR豊田駅北口でAA氏を拾い出発。
  車中にて、AB氏が明朝、現地(清水部落)で合流と知る.
  また天候次第で谷川岳山頂から黒戸沢、熊穴沢へと滑走を日曜日に行なうとの事で合意。
  高速道は塩沢ICを降り、スパ舞子スキーセンター 深夜0:45着、入浴後 2:00に寝につく 

・20日(土):寝坊してしまい6時過ぎ起床(予定は5:00起床)
  AB氏との合流に清水村奥地へ急ぐが、約束時刻40分遅れでは探せど逢えない。
  もう単独で出発したと判断し、我々は一旦下手の「雲天」前へ戻り、ここから1時間強の遅れでシール歩行am7:20
  
  米子橋を過ぎ、井戸の壁へ差し掛かるとクトー(スキーアイゼン)を装着した。
  尾根へ出た処で、米子沢大滝を望むとまた雪の中であった。
  森林限界を過ぎると、ニセ巻機山への白銀の壁が大きく感じるが、マイペースで前進する。
  ニセ巻機山頂には15名ほどの若者たちが居た、彼らはここまでの様子。
  巻機山へは一旦、鞍部へ下がり避難小屋(この時期は雪ノ下に埋まっており見えない)、から 山頂は南風が強い。
  PM 2:20 割引山方面へ一旦向い ヌクビ沢へドロップイン。
  源頭部は広大な斜面(初夏は、高山植物の美しいところである)は気持ちが良い。
  少し下った処に、風を塞いだ格好の陽だまりがあり、ここで遅い昼食を摂る。

  沢へ落ち込むような広大な斜面、誰も入りこんでは居ない。するとAB氏はニセ巻機山斜面を滑走したのだろうか?
  2人だけのスプールを描くのは、例え様もない快適な心地である。

  行者の滝、アイガメの滝は一部出ており、慎重に下るが振り向けば、アイガメの滝はハート型に、割れていた。
  
  清水部落へ辿り着いたのは17:40分、延べ10時間15分の行程だった。
  久々に充実した山スキーを堪能した。

  あまりにも快適な光景だった為、欲張ってヌクビ沢から離れる地点を過ぎて下まで滑走したが、これがいけなかった。   
  入山口へ戻るに、川岸からの雪壁をクライミングで這い上がるしかなかった、これに小一時間を要してしまった。  

  夕日に雪山がオレンジ色に染まるの光景に満たされた安堵感に、ふとAB氏と逢えなかったのが残念だった。
  明日の谷川 黒戸沢、熊穴沢への滑走は中止してマイカーのハンドルを東京へと回した。

<コースタイム>
am7:20清水部落「雲天」前よりシール歩行~米子橋7:50~井戸の壁取付き8:15~尾根(米子谷を望む)9:45~12:40ニセ巻機山~避難小屋(雪の下、姿見えず)12:50~13:30巻機山(1967m)14:00滑走==14:10ドロップイン下にて昼食
14:40==行者ノ滝15:20==割引沢分岐15:28==アイガメの滝15:35==キャンプ場17:10==米子橋17:15==17:25清水部落17:50=帰路へ

ニセ巻機山への広大な斜面を登る、先行パーティーが見える
ニセ巻機山山頂、彼らは ここまでの様だ。
ニセ巻山頂からの展望、正面は割引岳、右へ延びる稜線が巻機山
巻機山山頂から、明日滑走予定の谷川岳を望む
前回7/12日時のヌクビ沢源頭部のお花畑の光景、今回ここからドロップイン
遅い昼食を済ませ、2人だけのヌクビ沢へのルートを検討
板が湿雪に沈みターンは苦しいワイ
行者ノ滝は埋まってる、落ち口側とするか?滝壺側とするか? 思案
落ち口へは両壁から子雪崩がしきりに来る、一気に通過要
今日の「行者ノ滝」は可愛く顔を出している
前回7月12日の時の「行者の滝」の様子
割引沢との合流点(見上げて左側正面が割引沢)
前回7月12日 渡渉時の割引沢との分岐点
アイガメの滝はハート型に割れている、ここは落ち口付近と思える
前回7月12日 渡渉時のアイガメの滝
前回7月12日 渡渉時の吹上ノ滝、今日は全面雪に埋まっていた。