・1978年創設
・東京都山岳連盟所属
・例会毎月第1水曜日

令和元年度地図読み山行

2019/11/16(土)
報告者
加藤隆太郎
山域
西丹沢
ジャンル
地図読み研修会(バリエーション)
天候
快晴
行程
報告

今回の地図読みは、丹沢湖の北北東の山中にコース設定されました。(地図①) 4時間ほどのコースですが、途中の地図読み、リーダーよりの説明などを加えて約6時間の行程となりました。
地図①はコースの全体図です。地図②は先日研修部が受講した研修会の先生が作図されたコース図です。
②の地図に記入してあるのは、沢線、waypoint(特徴があり現在地が特定できるポイント)、人工物(道路などここまでくれば安全)、高度差の激しい危険地帯などです。

 リーダーより開講の説明があり、事前に皆さんが予習してきた地図を見せ合いました。みなさんそれぞれでやはり微妙に書き込みが異なり興味深いものでした。今回は②の地図を共通に使用することになりました。全体を4班に分けて9:00出発です。

 途中何度かリーダーより地図読みと現場のつかみ方の説明がありました。登りは始め杉の植林の作業道を行き、途中から道はなくなりますが、皆さん順調に進みます。9:00から11:30でco880地点に到着、各班順調に進みました。班ごとに昼食、休憩の後いよいよ本番の下りです。
 リーダーから登りの3・4倍は難しいと言われています。
 ②の地図を見てわかるとおり尾根線は引かれていません。山と高原地図など登山道が示された地図を見慣れているので、はじめどうかなと感じましたが、一つのwaypointから次のwaypointへ方向を定めて動くには、尾根線が引かれていない方が進路方向を間違わないように感じました。リーダーの言にあったとおり、地図と磁石を
信頼して進みます。
 このコースには自分の感覚を優先して進むと、95%以上の人が間違えると思われる箇所がありました。感覚的には目の前のまっすぐな道を行くのが正しく感じますが、地図と磁石でよく見ると南の一見崖のようなところを降りていくのが正しい道であることがありました。また、広い尾根でどこがたどるべき尾根かわからないのですが、しばらく下ると尾根が姿を現してくるなどといった、発見することが難しい尾根もありました。さらにこの地図読みでよく出た言葉が「ここがwaypointかもしれない。」○○かもしれない。という言い方です。地図読みに100%の断定はすべきではない。次のwaypointに行き着いて初めてわかることが圧倒的に多いと言うことです。確信が持てるまで違うかもしれないという疑いを持ち続けることが大切なのでした。

 このような地図読みの難しさが、ベテランの皆さんに好評でした。また、山田リーダーの説明が良かった、全体を通しておもしろかった、楽しかったの声が聞こえ研修部としてもうれしいことでした。
 地図読みはコース設定がやはりなにより大切なことも明確になりました。コースにより参加者の充実感は大きく左右されるものとなるでしょう。
 快晴の天候に恵まれ、楽しい(私などには結構厳しかったですが)地図読み山行となりました。リーダー各位、参加者の皆様のご協力ありがとうございました。
 

地図①
地図②
開講です。
登りの途中
880に到着です。
いよいよ下りにかかります。
リーダーの説明
止まるとすぐに地図読み、地図が手放しにくい。
リーダーの説明2
閉講