西穂高岳~奥穂高岳
14日:高尾5:14-松本8:32/8:41-新島々9:12/9:30-帝国ホテル前10:45~西穂登山口10:55~焼岳分岐12:50~西穂山荘13:00(小屋泊)
15日:西穂山荘3:10~独標4:10~西穂高岳5:20/5:25~間ノ岳6:30~天狗ノコル7:30~ジャンダルム8:40~奥穂高岳9:50/9:55~穂高岳山荘10:35~涸沢小屋11:50/12:10~本谷橋13:20~横尾14:10(テント泊)
16日:横尾4:10~徳沢4:50/4:55~明神5:30~河童橋6:05/6:10~上高地バスターミナル6:25/7:50-新島々8:55/9:22~松本9:52/10:10~八王子12:04
14日:高尾始発で大月、甲府と各駅停車を乗り継いで松本へ着く。すぐに新島々行の電車に飛び乗り、新島々から一日1本のバイリンガルガイド付きのバスで上高地一つ手前の帝国ホテル前で降りる。観光客をすり抜けるように梓川を渡り、西穂登山口に着く。上高地から西穂山荘へ登るのは37年前の正月以来だ。整備された登山道をグングン登るとあっという間に焼岳分岐に着く。ここからすぐに西穂山荘だ。小屋のすぐ下のテント場を歩くがテント1張りのスペースもない。奥の第2テント場も同様だ。13時でこの有様とは何時に着けば空いているのだろう。昨年もそうだったが、最近の北アルプスの課題だ。しばらくは呆然とする。気を取り直して西穂山荘で素泊まりの受付を済ませる。小屋は両隣の人と肩が当たる位にびっしりで一回も寝返りを打てずに起床時間を迎える。
15日:2時半に起きて、外で朝食を済ませる。霧の中3時10分出発。森林限界に立つと前に後ろにヘッドランプの光が点々と動いている。ここまでくると霧を抜けて満点の星空だ。程なく独標に着くが当たりは真っ暗である。独標の下りを慎重に降りて、ヘッドランプの光を頼りに岩稜を登る。西穂山頂少し手前で奥穂吊尾根の奥の空が真っ赤に染まり、足元が明るくなってきた。西穂山頂は10人ほどの人、5時半だというのにこの賑わい。快晴の中、ここからが本番だ。快適な岩稜をルンルン気分で進むと、山頂の岩盤にペンキで間ノ岳と書いてある山頂に着く。ここから間天のコルまで一気に下り、有名な逆層のスラブが現れる。鎖の右横の傾斜の緩い岩をフリクションをきかせて一気に登り、天狗ノ頭に着く。
ここから少し降りたところにテント場適地があった。ジグザクに下り、最後の傾斜の強い岩場を下ると、天狗ノコルだ。コブ尾根の頭まで、淡々と登ると眼前にジャンダルムが聳えている。ジャンダルムでは360度の絶景が待っていた。この先のロバの耳の下りが今回のルートで一番の難所だ。慎重にクライミングダウンをして更にひと登りで馬の背の基部に着く。
しっかりとしたホールドとスタンスで快適に登る。眼前に大勢の人がいる奥穂の頂上がせまっている。奥穂の頂上は写真撮影の渋滞ができていた。さっと頂上写真を撮って、下山をする。山荘手前の梯子でも渋滞をしていた。登りばかり人が来て、下りは一歩も進めない。なんとか交渉して10名ほど下らせてもらう。穂高岳山荘も大盛況だ。休む間もなくザイテングラートを下る。涸沢小屋でビールを飲んで時間を見るとまだ12時なので、横尾まで下山することにする。西穂山荘を出てから9時間、ここから横尾までがけっこうきつかった。横尾のテント場はスペースがたっぷりありほっとする。テントを張って1時間昼寝をして、ビールを2本買ってきて早めの夕食を摂る。やることがないので17時には就寝。
16日:上高地7時50分の始発バスを目指して、4時に出発。暗い林道を淡々と飛ばし、明神手前でヘッドランプをしまい、河童橋に6時10分に着く。写真を撮ってゆっくりと歩いてバスターミナルについたが、バス発車まで1時間半もある。まずは乗車券と整理券をもらい、少しぶらぶらとしたが寒くなってきたので、売店二階の上高地食堂に入って、パンケーキとコーヒーをごちそうになる。二階からは西穂から奥穂までの稜線の絶景が待っていた。最後のご褒美だ。こんな所に食堂があるなんて今まで知らなかった。始発のバスに乗車して一路松本に向かう。10時10分発の松本始発のあずさの自由席を探したが、全車指定なのであわてて改札を出て指定乗車券を買う。あとはビールを買い込んで残ったつまみで茅野と甲府しか停まらない特急に揺られ12時に八王子に着く。
西穂~奥穂の稜線は1番好きな山だが、今回も好天で大変良い思いが出来た事に感謝。