・1978年創設
・東京都山岳連盟所属
・例会毎月第1水曜日

谷川岳 西黒尾根(登頂)

2019/04/06(土)〜04/07(日)
報告者
中島
山域
谷川岳
ジャンル
雪山ハイキング
天候
晴れ曇り
行程

4/6(土) 8:50谷川岳ロープウェイP10:30→12:10西黒尾根(1150m)→12:10雪洞堀13:30→13:30雪山訓練16:00→宴会
4/7(日) 4:00起床5:40→西黒尾根(1150m)6:00→ラクダの背→ガレ沢のコル→ザンゲ岩→10:00トマの耳→10:10オキの耳→10:30肩ノ小屋→12:30西黒尾根(1150m)13:30→15:00谷川岳ロープウェイP16:00→帰京
天候:晴れ曇り

報告

4/7(日)
翌日、4時起床。
朝食を食べて荷造りしていると、次第に明るくなる。
晴れている! 風もない!
メンバーには、登山では必ず晴れというピーカン娘と、冬山では必ず悪天候になるというホワイトアウト娘がいます。
今日はピーカンパワーが炸裂。
天気予報をひっくり返しました。

ハーネスをつけ、ヘルメットを被ってスタート。
早朝なので雪もそれなりに締まっていて登り易い。
ところどころに踏み抜きの跡。
先頭をリードする、にしサブリーダも一度踏み抜いて、股まで落ち込みました。
先頭は危険と隣り合わせ、大変な役割です。
最初に現れた鎖場の上でアイゼンを装着し、雪庇が成長した尾根斜面を歩いていきます。
晴れていて遠望も利き、こんな恵まれた冬山登山はめったにない。
次第に西黒尾根の本領発揮、急登が続く。

無事10時にトマの耳に到着。
トマの耳は岩稜風の頂上にあり、それなりに頂上っぽい。
西黒尾根は険しく急登が続きますが、谷川岳の頂上付近は暖かくなだらかなスキー場のようになっています。
実際に、ロープウェイで天神平まで上がってきたスキーヤーもいて、せっかく登ってきたのに肩透かしを食ったような気持ちになりました。
しのさんと私はオキの耳に登ったことがなかったので、二人でオキの耳まで散歩。
トマの耳と比較してオキの耳は人気がなく、ここまで来るのはよほどの物好きだけなのでしょうか、
オキの耳は地味で、道の途中に標識が立っているだけ。
確かに1回経験すれば十分かな。

肩の小屋まで戻って、トマの耳組と合流して下山にかかります。
ヤマレコの記録を見ると、ほとんどの登山者は西黒尾根の下山を避けて、天神平へと下山している。
西黒尾根の下山が難しいのは、皆承知しています。
雪洞にデポしてきた荷物を回収するためには、西黒尾根を降りるほうが簡単。
晴れているので温度が上がってきて、下山ルートは雪がグズグズになっている。
アイゼンの効きがかなり落ちてきた。

谷川岳の肩の小屋から下りてきて、氷河跡のトラバース斜面にかかる。
かなりの下り急斜面で、かつ左傾斜になっている。
滑落したら何もつかまるものがなく、谷まで落ちていく。
先頭のこばリーダーが靴を滑らせて転んでしまったが、即座に体を反転させて立ち上がった。
こばリーダの次に歩いていたアラレちゃんも、同じ地点で靴を滑らせて転んでしまった。
雪がグズグズになっていたので、ゆっくりと斜面を移動していく。
途中で気がついたようにピッケルを雪に突き刺して、トラバースから約3mほど下の地点で停止した。
リーダーが30mロープを取り出して、念のためにハーネスに結び、キックステップでトレースまで上がってきました。
以降、テントに帰ってくるまで、アラレちゃんはロープをハーネスにつけたままでした。
この環境では最も安全な方法でトラバースをわたらなければならない。
山側に対面する姿勢でピッケルを雪壁に深く刺し、アイゼンの爪先を山肌に蹴り込んで横ばいに進んでいく。
この斜面を登ってきた時には雪もそれなりにしっかりしていたが、暖かい陽気のせいでグズグズになっている。

その後も、安全を第一にテントまで戻ってきました。
今回は、転倒したあとでトラバースの渡り方を最も安全な方法に変えました。
しかし、本来なら、転倒する前に斜面を見た段階で事前に判断すべきだったと反省しています。

危険な場所に近づきたがる方一名 あまり雪庇に近づくと危ないよ。
森林限界も超えて西黒尾根伝いに登っていきます。
急登攀 登るのはよいけれども下るのは怖い。 写真に写っていない下部の地点はやせた傾斜地
今年の冬山登山はいつも天気が悪くて、ホワイトアウト状態ばかりだったという彼女、今日は遠望が利いて満足しています。
休憩中1
休憩中2 吹き上げてくる風が冷たくなってきました
絶景!西黒尾根での集合写真です
今年、リーダーは何回西黒尾根に来たのでしょう?
絵になる
3人のパーティが追い抜いていきました。 3人ロープにつながって登っています。 ロープで繋がるのはよくないと聞いた覚えがありますが、3人までなら良いのでしょうか
トマの耳で記念写真。オキの耳へは、初めてのしのさんと私が二人で散歩してきました。
これから西黒尾根の下り。 雪庇が崩れている。 晴れていて暖かい風が吹き、雪がグズグズになっていく。 下りは緊張の連続で、とても写真を撮っている余裕はありませんでした。