水根沢
水根沢キャンプ場駐車場~入渓9:30~半円の滝上部(遡行終了)14:00~水根沢林道~水根沢キャンプ場駐車場14:30
~奥多摩 爆流の水根沢遡行~
今回、もう5回目くらいになる水根沢を遡行して来ました。
しかし、水量の多さと、水流の速さがこんなにもあの大人しい沢を豹変させるのかと、今更ながら沢遡行の危険と難しさを認識しました。
この1週間前にもこの沢に行く機会があったのですが、その時は雨台風の来襲も有りキャンプ場の管理人に「とっても濁流で危なすぎるからダメよダメダメ」って話だったので中止にしたのですが、今回は1週間経って気温も毎日、35度近く、これは沢でしょう~ってことで計画しました。
入渓する前にメンバーとは、水と戯れるために泳ぐ、へつる、登るを確認して、先ず、1歩足を入れる、おっと、いきなり水の勢いで足をもっていかれる。
普段、膝下くらいなら石を確認できるのだが、濁りがあって水面10センチ下位しか見えない。最初のゴルジュは流れが速くて泳げず、右岸をへつるのだが足が底につかず、指を岩角に引っかけて、反動で前に進む。それでも前の人は流れに押し戻される始末だ。
その後のナメ滝は水流に耐えて這いつくばるように上がりきる。
その後、2段12mの滝では、前のパーティー7人のリーダーらしき人がロープを引きずって1段目を泳いでから取りつき脚を大股に開いて上がり、次の人を確保するのだがなかなか埒が明かない。この頃になると気温は高いのだがずっと濡れたままなので体が冷えて、Yさんは地図を持つ手がガタガタ震えて地図が見えないようだ。結局、1段目は左から高巻いて、懸垂で2段目の落ち口に降りる。2段目もなかなかの水流で右壁をガバガバとのし上がる感じ。しかし、上ってみるとふくらはぎに付けたパッツンパッツンにきついスパッツがまるでルーズソックスのようになっている。
そして、最後に半円の滝なのだが、何やら上で見物客が真剣な顔で見ているではないか。最初に他1名が果敢に挑むのだが半ばでドット落とされる。目の前の落ち口まで流されてきて上がってくるかと思ったら、また沈む、思わずザックをつかんで引き上げる。
僕もチャレンジしたがやはり、同じような場所でバーンとまるで足払いをくらったように流されるというより飛ばされるように落ち口の滝つぼに落ちる。やはり、1度浮いたのだが下から足を引っ張られるように底に戻される。目の前は泡だらけ、どうやって浮こうかと思っていたら何とかザックを引っ張られて事なきを得る。
後で聞いたら、上の見物客も皆さん同じ思いをしたらしい。
最後はラーメンで体を温めて下山するのだが、暫くは寒気が取れなかった。
後日談なのだが、この日、見ただけでは5パーティー20人はいたと思うのだが他に結構な数のパーティーが途中で撤退をしたらしい。この山行は久しぶりに沢の怖さを思い出した。
松澤 記