一覧へ戻る
早春の天狗岳 : 2016/04/02 (土)〜04/03 (日)
報告者 松木
山域 北八ヶ岳
ジャンル 雪山
天候 4/2晴れ/風弱いが夜中に風強まる 4/3曇時
行程 ●高尾06:42発松本行き → 茅野9:23着 ¥2590
●アルピコバス 往路 茅野駅 10:25 → 11:15渋ノ湯着 往復割引¥2000
       復路 渋の湯 11:25 → 12:30茅野駅(最終 渋ノ湯 14:55 )

渋の湯登山口11:40_12:30渋ノ湯・唐沢鉱泉分岐_14:00黒百合ヒュッテテント泊
黒百合ヒュッテ06:00_07:00東天狗岳_07:40黒百合ヒュッテ08:50_10:00渋の湯登山口
報告 ソロで雪山、しかもテント。。行けるのかワタシ?今シーズン自分の中に蓄積したもので行けるはず!赤岳では緊張感Maxで楽しむどころではないと思われるので、目的地は天狗岳とした。昨年も登っているのでおおまかなルートは頭の中に入っている。ただ時期がビミョーで、登る人は多くはないはずだ。本当の意味でのソロになってしまう可能性もある。

昨年の黒百合ヒュッテ泊ではテントも多く賑やかだったが、今回はたったの4張り。関西の山岳会・渋の湯から一緒だったナイスガイふたりがそれぞれソロテン・ワタシ、だ。ワタシのテントはシングルウォールなので張るのに時間はかからない。雪ではペグは使用不可能なので、渋の湯からの道すがら拾ってきた枝をアンカーにする。(途中ナイスガイにそれは何ですか?と不審がられた)

黒百合でまったりとビールタイム。幸せな時間がゆったりと流れる。ビールタイムが終了すると、ひたすら忍耐の時間に突入する。

暇・暇・暇・暇・暇

寝るまでが暇なのだ。小屋前の雪の斜面からは、ヒップソリや滑落停止で遊んでいるワカモノたちの嬌声が聞こえる。そんな時コバちゃんからLINEでお花見の楽しそうな画像が送信されてくる。孤独に拍車がかかる。ええいワタシもゴハンにしよう!本日のゴハンはバックのおでん。小屋で水を供給してもらえないので担ぐしかない。それならパックのおでんを担いでも一緒だ。飲みながら食べる。終了する。

暇・暇、暇・暇・暇。寒いのでシュラフの中で暇する。

夜中、穏やかだった風はヒューヒューとうなり始め、時たまテントの生地をしならせる。明日登れるのだろうか?風の音で何度か目が覚めた。

朝4時。山岳会のおじさまたちが昨夜「4時起床・5時半出発!」と話していたのを聞いて、自分のタイムテーブルもそれに合わせる事にした。朝支度を整え、見渡すと山岳会のテントがない!慌てて尋ねると今日は高見石に下りるそうだ。目算が外れる。若い方のナイスガイに何時に出るの?と聞くと、「昨日登っちゃいました〜!」マジかよ!残されたのはもうひとりのナイスガイだけだ。

彼にストーカーして登り始める。風は強い。ガスで視界は悪いが薄曇りで天気は悪くない。前日痛めた左足付け根の痛みは今は無い。新しいアイゼンの重さも昨日よりは感じなくなっている。雪は締まっていて歩きやすい。風だけが不安材料。彼とはおよそ10-20mほどの距離を保って歩いて行く。

樹林帯を抜け、雪原を歩く。傾斜が急になった箇所でストックをピッケルに持ち換える。風は強さを増しフェイスカバーを上げる。途中の標識(天狗の奥庭への分岐?)で敗退が頭をよぎるが・・・いや待て待てまだ諦めるな!富士山の風と同じ程度じゃないか!さらに進む。ナイフリッジの通過で先行者が煽られてるのを見て覚悟し、耐風姿勢で進む。その先は岩のトラバース、確かここを過ぎるとてっぺんのはず。。おお!天狗の標識が見える!嬉しくてつい上へ上へとルートを取るが、上へ行くと道が無くなる。マズイマズイと来た道を降りルートに戻ると天狗はすぐそこだ。ナイスガイとハイタッチをしたかったが、彼はクールな性格なようで、それは無かった。

ガスで展望もなく強風のため、西天狗には行かずに下山しましょうかね、と、彼に先行して貰い下山することにした。

下って行くと雪の斜面で雲が切れる。一気に展望が開ける。西天狗が見える!本気でここから登り返そうかと悩んだ。下山途中、ソロの男性、小屋泊のカップル、最後にガイド山行とすれ違い、黒百合に着いた。

今はやりきった感でいっぱいです。お天気と相談しながら来年も早春の天狗岳また行きます。初心者にはちょうどいい距離だし、ヒュッテも蒔ストーブで雰囲気いいですよー。ヒュッテまでなら6本爪でオッケーですが眺望はありません。中山峠まで行くと稲子岳方面が見渡せます。行こうよ女子!

*****感想*****
・ソロは誰もあてにできない。忘れ物をしたらアウト。バーナーヘッドも出る前には着火確認しているが、点かなかったらアウトだなあ、と思った。ライターもヘッデンも現場で点かなければは小屋に逃げ込むしかない(ヘッデンはいつも2個持ち)。
・ひとりで行動する事の緊張感・プレッシャーとの戦いだった。楽しい一人旅と背中合わせでそれはある。すべては自己責任の世界だ。テントも山も夏とは別格。
・アイゼンが片足200gずつほど重量が増したようで、1日目はかなり重さを感じた。左脚付け根の大腰筋の靭帯が硬いので痛みが出やすいのだが、来てしまった。脚を引きずるようにテン場に到着。湿布薬と痛み止めの持参・ストレッチを忘れずにしなければ。
・厚手のタイツに薄手のストレッチパンツでハイクアップ。上はアンダーシャツ(P社キャプ4)のみ。気温が高く汗だくだった。
・テントは丸い換気口を閉じずに過ごしたので結露なく朝もサラサラだった。マイナスになっても一桁前半だと思う。寒くはなかった。
・スコップを持ち合わせないので園芸用のそれをザックにぶら下げて行ったが、春でひとりなら十分だと感じた。

写真置き場  https://goo.gl/photos/kUxQnBpy5jkG3QKv7

3日:日本の東から本州付近へ張り出す高気圧が後退し、日本海の前線に向かって南から湿った空気が入る。朝までは晴れ間があるが、稜線では南西風がやや強まり、次第に編笠山など南端から低い雲に覆われていく。夜は徐々に天気が崩れ、降り始めは標高2,300m付近まで雨になる見込み。
◇2016/04/03 00:00
 天気:くもり
 気温:1 ℃
 風向:南西
 風速:9 m/s

◇2016/04/03 06:00
 天気:くもりのち霧
 気温:0 ℃
 風向:南西
 風速:8 m/s

◇2016/04/03 12:00
 天気:霧ときどきくもり
 気温:1 ℃
 風向:南西
 風速:11 m/s

マイニューテント(はあと)
ヒュッテでのんびり。500cc650円。冬はさすがに生ビールは無いらしい。
天狗の奥庭へ続く道。ここで滑落停止の練習やソリが出来る。渋の湯からの道で、ソリを持って下山する母子に会った。
黒百合ヒュッテ。好きな小屋。ハイシーズンは混むのでこの時期狙い目ですね。たぶん宿泊者は20人前後?
翌朝、支度を整え、したたかに先行者を待つ。
樹林帯を抜けるとこの風!
うっすらとお日様が見えるんだけどなあ・・
天狗岳頂上。標識も読めず。
ガスガスで何も見えず。
10本ステンレスから12本クロモリに変更したので、重いったら!いままで無かった前から3番目の爪が岩に引っかかって歩きづらい。でもガリガリ君的な箇所ではザクっと刺さってくれ安心感が違います。
分岐まで下りて来ました。なんかホッとした。
急にガスが切れ、稲子岳が姿を現す!おお!ここでスナックタイム。西天狗も見え始め、ここから登り返すか逡巡するがおとなしく下山する事にした。うーん、悔しい。
この急斜面を過ぎれば樹林帯。あまり写真も撮れなかったので、けっこうあっという間に下りて来ました。
いいお天気&無風だった昨日は天狗までは「ハイキング」感覚で登れたはず。でもこの日はガスと風で一気に冬山に変貌しました。
これが秘密兵器、園芸用スコップ。いい仕事してくれました!(厳冬期は無理ですねー。たぶん折れます・・)
当日の天気図です